《番犬女》は俺のもの
第5章 因縁
ただいまの時刻は 6:40
ランニング前は真っ暗だった部屋だが
扉を開けるとリビングから明かりがもれていた。
“今日は早起きだな ”
「ただいま、母さん」
「あらっ、おかえりなさい茜♪
ご飯にする?お風呂にする?
‥‥‥それとも‥♡」
「……風呂にするね」
汗だくの茜はとりあえずシャワーを浴びる。
──っとその前に…
冷蔵庫からペットボトルを取り出した。
水道水を冷やして常にストックしているものだ。
500ミリリットルを飲みほして
彼女はバスルームに消えていく。