《番犬女》は俺のもの
第30章 茜さんは、俺のもの
“ 茜さんの目が、潤んでる… ”
泣いていたからかな
でも、それだけじゃないでしょう?
「…気持ちいいよね…、ここ… チュ パ…こうして……ッ ハァ、舐められて」
「…ぅッ…あ、篠田…」
目を合わせたまま茜が眉を寄せる。
ヤバイ…冬なのに
全身が熱くて、篠田の舌が熱くて
目があったせいで、変な汗まで出てくる。
“ 汗が…ッ 滲んで……胸にも ”
勝手に吹き出してくる汗が、自分の肌の上で…零のこめかみから滴った汗と合わさった。
それを見てしまったから
別の嫌な汗が後を追って出てきてしまう。
──…どうしよう、汗が
臭うかもしれない
「…ハァ…ハァ…!?」
何故か、それが死ぬほど恥ずかしい…。