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《番犬女》は俺のもの

第6章 おさめた拳 ( コブシ )


零はもう一度、彼女の前に座った。


「──疑問なんだけど

どうしてあの時、茜さんはわざと殴られたの」



不良が零に殴りかかった時
彼の前に身をすべらせて

不良の拳を顔面で受け止めた茜──



「……お前がかわせるとは思わなかったからだ」


「俺を庇ってくれたってこと?」


「…まぁ…そうなる…けど」



仕方がないだろう…。


《女は守るが 男は守らない 》


そんなキザなことをやるつもりはないからな。


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