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すべてはあの日から

第5章 無性に…


「…酷い有り様」

着崩れなどはどこにも無い着物に、
きちんと纏め結い上げられた黒髪。


「…あなたはこれから本家で生活しなさい」


本家…?


「それから、学校に於ける納金は済ませてありますから、
学校は卒業しなさい」


鋭い眼光に捕らえられ、拒否も反抗もできない。


「清棲(キヨス)家の一人として、責任のある行動をなさい。門限などの制限は特に付けませんが」


一気にあたりが冷え込む感覚を覚えた


「自由過ぎる行動・言動は慎みなさい」

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