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スーパーボール

第10章 カメライト*にのあい*レンズ

いつものカメラじゃない。

俺はこんなカメラで写真なんか、
相葉くんなんて撮りたくない。

しょうがない…。
国分先輩にオッケー貰えるような写真をさっさと撮ってしまおう。

その辺の写真を適当に撮っとけば、
国分先輩はそれで満足だろう。

「はぁ…」

ため息をつきながら屋上へと向かった。

相「あ、やっぱりニノだ」

階段を上がっている最中に、
後ろから話しかけられた。

「あ、相葉くん!」

相葉くんがいる階まで、下りる。

「ど、どうしたの?」

相「いや…ニノかなって思って…」

ちょっと照れ臭そうに笑った。
あー、カッコいい。
今すぐに写真撮りたい。

カメラを構えると、
いつものカメラじゃないことに気付く。

「……相葉くんの写真、今は撮れそうにないや」

相「え?」

「ごめんね…」

相葉くんに背を向けて、そのまま階段を駆け上がった。

濡れた目が、バレないように。

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