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スーパーボール

第10章 カメライト*にのあい*レンズ

国「でしょ?次、捲ってごらん?」

先輩に言われた通り、捲ってみる。

「え、これ…」

俺だった。

国「ビックリだよね」

写真の余白には、メモがあった。

‘相葉くんと初めて喋った場所’

国「ストーカーっぽいよな」

何枚も、俺と風景の写真が貼ってある。

国「君と一緒にいたとこ、全部写真に撮って君の横に貼るんだ。
しかも、嬉しそうに笑いながら。」

ニノのその姿を想像するだけで、
胸が締め付けられる。

国「これを見てわかるように、二宮は君のことが好きだ」

「えっ?」

ニノが、俺を好き?

国「君ばっかり撮るのは、照れ隠しみたいなもんだろ」

ははっ、て笑う先輩。

「て、照れ隠し?」

国「それか、本当に君だけを撮り続けていたいか。…ぐらいだろうな」

俺が持ちっぱなしのファイルを取り上げて言葉を続けた。

国「二宮にコレを届けてくれ」

渡されたのは、カメラだった。

国「それと、写真は気が向いたらでいいって伝えてくれないか?」

「はいッ!」

俺はカメラを持って、階段を駆け上がった。

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