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小百合

第6章 【闇と光と】春と冬の記憶

新入社員の激励会。

イヤでイヤでしかたなかったの。

居酒屋の二階。
男性と女性が半々位の職場で、必然的に隣が男性。

不自然に意識してるのは、自分でも気がついてた。

隣の同期の男。
お願い、動かないで、触らないで、話しかけないで。
笑えない。耐えられない。

ただ、そんなことしか考えられないもん。

「大人しいんだね。」

そんなことない。
笑顔・・・忘れちゃっただけ。

人目を避けるように、走って帰ったのを覚えてます。

小百合の職場は、他の職場と比べても、活気のある職場でした。

陰湿になりやすい職場を明るく引っ張っているのは、若い課長。

いつもネクタイが曲がってるの。
みんなに明るく振舞ってる。

でも、きっとあの人もホントは、汚い心を隠しているだけ。

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