小百合
第6章 【闇と光と】春と冬の記憶
会社のメール。
課長から。
週末夜に話があるって、少し遠い駅前の御指定でした。
ボックスタイプの居酒屋さん。
「こんなところですまないね。
いくつか、キミに話がある。
話を聞いた後のキミの判断が、どんな判断だろうが、私はそれを否定しないからね。」
ウーロン茶とフライドポテトだけのテーブルで、課長は話出しました。
「実は、会社の佐藤君に、キミとの仲を取り持ってもらえないかと頼まれたんだよ。
だけど、それは出来ないと断った。
社内の恋愛を課長が助長することは出来ないからね。」
「はい。ありがとうございます。」
「ハハハ。御礼なんて、いいよ。
佐藤君の申し出を断った理由は実は違うんだよ。」
「???」
「私はね。
キミに個人的な好意を持っています。」
課長の顔を見つめて聞いていたんだけど、好意っていう意味がわかったとたんに、慌てて課長の顔から目をそらしました。
課長は、言葉を続けたの。
「キミの辛かった過去は忘れられない事実だけど、キミは、今のキミじゃいけない。
私は今、私の悪い心に従ってキミに話をしている。
でも、そう決めた。
私は、キミの心の傷を癒して直すことができる。」
なぜ?
なぜ、そんなことに自信があるの?
わかりませんでした。
ただ小百合ね、
その時の返事は一つしかなかったの。
仕事の上司だから?
お世話になってるから?
関係ない。
この人しかいない。
課長から。
週末夜に話があるって、少し遠い駅前の御指定でした。
ボックスタイプの居酒屋さん。
「こんなところですまないね。
いくつか、キミに話がある。
話を聞いた後のキミの判断が、どんな判断だろうが、私はそれを否定しないからね。」
ウーロン茶とフライドポテトだけのテーブルで、課長は話出しました。
「実は、会社の佐藤君に、キミとの仲を取り持ってもらえないかと頼まれたんだよ。
だけど、それは出来ないと断った。
社内の恋愛を課長が助長することは出来ないからね。」
「はい。ありがとうございます。」
「ハハハ。御礼なんて、いいよ。
佐藤君の申し出を断った理由は実は違うんだよ。」
「???」
「私はね。
キミに個人的な好意を持っています。」
課長の顔を見つめて聞いていたんだけど、好意っていう意味がわかったとたんに、慌てて課長の顔から目をそらしました。
課長は、言葉を続けたの。
「キミの辛かった過去は忘れられない事実だけど、キミは、今のキミじゃいけない。
私は今、私の悪い心に従ってキミに話をしている。
でも、そう決めた。
私は、キミの心の傷を癒して直すことができる。」
なぜ?
なぜ、そんなことに自信があるの?
わかりませんでした。
ただ小百合ね、
その時の返事は一つしかなかったの。
仕事の上司だから?
お世話になってるから?
関係ない。
この人しかいない。