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小百合

第6章 【闇と光と】春と冬の記憶

二人きりになれる場所に入りました。

入るまではなんとかなってたの。

不思議よ。
頭ではわかってるの。
これから、課長と小百合が何をするか。
でも、身体が言うことを効かないの。

課長は怖くないし、セックス自体に抵抗はないし。

でも、過呼吸になっちゃいました。
身体が震えて、床に倒れこんじゃった。

意識はあって、課長がアタフタしてたの見てたよ。

無理矢理、深呼吸して、お水を飲んで、トイレにコモりました。

課長がノックすると、鼓動が激しくなっちゃうの。

結局、2時間、トイレにいました。

帰らなきゃ。

トイレの扉越しに、謝りました。

勇気を振り絞って、課長が開けていてくれてた入り口のドアから走って、脇目もふらずに外にでました。

課長を待たずに、ドキドキしたまま、知らない道を走ってました。

知らない公園のベンチに座り込んだの。

課長から、朝に交わしたばかりの携帯メール。

大丈夫です。でも、今日は1人にして下さい。って返信。

小百合ね、自分の重症さに、自分で引いたわ。



男性の皆さん。
女ってね。身体と心がシッカリと繋がってる生き物なんだよ。

今、隣にいる大切な人を守ってあげてね。

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