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2次元クエスト~ドラゴンの騎士~

第2章 テランからベンガーナへ

馬「ヒヒーン!」

リュウ「うわっ!」

乗り方が悪かったのか、興奮した馬は猛スピードで走り出した。

ゴメ「リュウ、しっかり手綱を握って!」

リュウ「そんな事言ったって……お、こんな感じかな?」

勇者タイプの適正のお陰だろうか?

初めての乗馬にしては上手く乗れている様だ。

目指すはベンガーナ。

すでに落ち始めた夕日を背にリュウを乗せた馬は駆けて行く。



ホー……ホー……

暗闇の中、梟の鳴き声が辺りに響く。

リュウ「もう少し考えてから行動するべきだったなぁ」

ここは、テランとベンガーナの丁度中心に位置するだろう森の中。

ロモスにある魔の森に比べれば危険は無いだろうが、闇に閉ざされた森で迂闊に動く事は出来ない。

僕はテランの王様に貰った鉄の剣と鉄の鎧をしっかり装備した。

ガサッガサ……

ゴメ「リュウ、何かいるよ!」

リュウ「モンスターか?」

僕は身構えながら考えた。

普通の中学生だった僕は、当然戦闘経験なんか無い。

レベル1の僕で何とかなるだろうか?

待てよ……?

大魔王バーンが死んでいるこの世界で、モンスターなんかいるのか?

やばい、頭が混乱してきた。

ガサガサ……

男「ほう、物音がすると思ったらガキじゃねぇか」

助かった、モンスターじゃない……人間だ。

男「兄貴、ガキの癖に上等な馬と獲物持ってますぜ」

男2「よし、身ぐるみ剥いで売り捌くぞ!」

コイツら……盗賊だ。

僕は鉄の剣を構えた。

男「なんだ?やる気か?」

盗賊たちは短剣を構える。

ゴメ「リュウ、コイツら戦い慣れてるよ。今の君じゃ勝ち目は無い」

ゴメちゃんがひそひそ話し掛けてくる。

けれど、僕は不思議な程に落ち着いていた。

男「ふん!」

盗賊の短剣を紙一重で交わす。

すかさずもう一人の盗賊が遅い掛かってくる。

リュウ「こて!」

僕は盗賊の短剣を叩き落とした。

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