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アバン「マトリフ、老師……御免！」

へル・マン「二人とも、何をやっている！早くアバンを殺せ！」

マトリフ「さっさとやれ……アバン！」

ブロキーナ「どうせ僕らは死人だからねぇ」

アバン「ホーリーウォール！」

へル・マン、マトリフ、ブロキーナの目の前に巨大な光の壁が現れた。

へル・マン「まさか……こんな筈では！元勇者アバン……力を見謝ったか……無念…」

へル・マンは、光の壁に飲み込まれ、完全に消滅した。

それと同時に死霊の姿は消え、残ったのはマトリフとブロキーナのモノと思われる遺骨だけだった。

アバン「妖魔傀儡師ヘル・マン……破邪呪文を極めた私を相手にしたのが貴方の運の尽きでしたね。マトリフ、老師……どうか安らかにお眠り下さい」
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アバン「と言う訳で跡形も無く消滅させてしまいました」

陽気に笑うアバンに、ベンガーナ王はため息を吐く。

ベンガーナ王「しかしながら敵の戦力を削ったのは大きい……」

アバン「収穫は他にもありますよ。魔界へ続く扉を１つ見つけました」

テラン王「なんと、地上に点在しているとされながらも過去に発見された例の無い魔界への扉を……！」

バウスン「では、そこから魔界へ乗り込めると言う事ですな」

アバン「まだまだ不透明な事が多すぎます……」

レオナ「ですが、このまま手を子招いて敵の侵略を待っている訳にはいきません」

アバン「恐らく……地上には幾つか魔界へ続く扉があります」

テラン王「そう言えば、デルムリン島に魔界へ続く大穴があると言う噂がありますな」

ベンガーナ王「デルムリン島に関しては調査依頼済みだ」

テラン王「それと、テランにあるドラゴンの神殿も調べたいところではある……」

ベンガーナ王「ほう、テランにも？」

テラン王「その役目はリュウが適任ですな」

バウスン「リュウ？」

ベンガーナ王「ベンガーナで育てている未来の勇者だ。まだ荒削りだがな……」

バウスン「では、魔界へ続く扉の調査が終わり次第多方から乗り込むと言う訳ですな」