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2次元クエスト~ドラゴンの騎士~

第5章 魔将軍ガウス

ガウス「生命の大樹と呼ばれる太古より千魔の森に根付く木だ……」

リュウ「……!!」

振り返るとそこには、一人の壮年の男が立っていた。

灰色の肌に長い耳……一目で魔族である事が解る。

マァム「貴方が……」

リュウ「ガウス将軍!」

ガウス「如何にも……私が魔将軍ガウスだ。実に久しい地上から魔界への来訪者を歓迎しよう」

紳士的な態度とは裏腹に、ガウス将軍の目には殺気がこもっている。

ガウス「とは言ったものの私は敗戦の将……そんな私に会いに来る物好きはヴェルザーの刺客だけかと思ったがな」


ノヴァ「僕たちは地上に進行するヴェルザー軍を倒すためにやって来たんだ。ガウス将軍、魔族と人間の違いはあれど、敵は共通している」

ガウス「ふん、共闘か?良かろう。私にはハドラーと違って人間と確執を持った事は無いしな」

マァム「ガウス将軍、ハドラーを知っているの?」

ガウス「バーン様のお顔に泥を塗った愚かな男だった……だが探求者として力を求める姿には畏敬の念を抱いたものよ。我が実弟ハドラーにな」

ノヴァ「な!!」

マァム「ハドラーの!?」

リュウ「弟……」

ゴメ「ピィ!!」

ガウス将軍の言葉に一行は驚きを隠せなかった。

だが、ハドラーと面識のあるマァムはその面影にハドラーを感じたのだった。

ガウス「バーン様亡き後、ヴェルザー軍の動きは早かった。主だった者たちは捕らえられ最後に残ったのは私と我が主のみ。人間よ……先程の提案、条件次第では飲んでも良いぞ?」

ノヴァ「条件だと?」

ガウス「あぁ、我が主は『凍れる時間の秘宝』によりその身を封じられている。元勇者アバンの力を借りたい……勿論、ヴェルザー軍との戦いの後で構わぬ」

ノヴァ「ガウス将軍、貴方の主とは一体?」

ガウス「大魔王バーン様が実子……『グリード』様だ」

リュウ「大魔王に子供が!?」

マァム「ノヴァ、この話は無かった事にしましょう……ヴェルザー軍を倒せたとしても、新しい強敵を生み出す事になるわ」

ガウス「グリード様は幼少の身でバーン様に進言した……地上を滅ぼす事を止める様にとな」

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