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2次元クエスト~ドラゴンの騎士~

第5章 魔将軍ガウス

アポロ「次は私が行く。敵の能力は未知数だ。それにベホマでは闘気までは回復出来ない」

昴「隊長さんの言うことだ。ここは大人しく従おう」

サライ「だが、もし貴方がやられてしまったら回復が……」

アポロ「サライ、私とて伊達にリーダーを任されている訳じゃない」

サライ「いや、貴方の力を疑う訳では無いんだ。失礼をした」

アポロ「気にするな……行くぞ」

ギィ……

重苦しい音を立て、第2の扉が開く。

中には巨大な岩に身を包んだ『ゴーレム』が佇んでいた。

ゴーレム「シンシュウシャ……ハカイスル」

アポロ「問答無用の様だな……」

ズシーン…ズシーン…

ゴーレムはのそのそとその巨体でアポロに近付いていく。

昴「不味いな……アポロ殿は不利だ」

サライ「不利?」

昴「ああ、ゴーレムは魔法攻撃に強い。炎や氷の呪文では効果が薄いだろう」

サライ「確かに……並の魔法使いならばゴーレムとは相性がいいとは言えない。だが、彼は賢者だ。きっと何か考えがある筈だ」

ズシーン…ズシーン…

アポロ「まさか伝説の巨人、ゴーレムが出てくるとはな……だが、大魔王との戦いから1年。大魔導師マトリフに師事した私の敵ではない」

ズシーン…ズシーン…

ゴーレム「ヒネリ……ツブス!」

ゴーレムはアポロに向かって拳を降り下ろした。

アポロ「ホーリーシールド!」

アポロの身体を光の壁が包み込む。

ガシィ!!

ゴーレム「!!」

アポロ「並の攻撃力では私の絶対防御呪文は突破出来ん!そして今こそ受けよ……」

アポロは右手に激しい炎を、左手に絶対零度の氷を出現させた。

サライ「あ、あれは……!」

アポロ「我が師マトリフの編み出した極大消滅呪文……『メドローア』!」

相反する極大呪文を合わせる事によって産み出されるエネルギー。

プラスエネルギーとマイナスエネルギー……すなわち『0』。

アポロの手から、凄まじいエネルギーの矢が放たれる。

………後に残ったモノは0だった。

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