戦場での情事高槻恋物語
第1章 戦場看護女子眞田神楽
翌朝
チュンチュンと鳥のさえずりが優しく耳を叩く。
カーテンからは眩しい朝日が射し込む。
時刻は七時半、神楽は布団から起き上がると、寝間着から、赤のスリットの入ったチャイナ服に着替える。髪を整え、髪飾りで二つに結び、準備万端だ。
「お父さん、行ってきます。」
父親に別れの挨拶をし、母の仏壇に手を合わせ、靴を履くと、名残惜しい気持ちをグッと堪え、家を出た。
バスと飛行機を乗り継ぎ着いた高槻国。
宇宙国際空港には、高槻国の鳥の国旗が掲げてあり、エントランスには宇宙人や、観光客で溢れかえっており、入国手続きまで思うように進めなく、人混みに押し潰される。
やっとこさのこと、入国手続きを終え、押し潰される人混みをくぐり抜け、ようやく、待ち合わせのバスターミナについた。
「戦場看護女子の者はこっちに来なさい!!」
メガホンで中年女性が叫ぶ、神楽はメガホンで叫ぶ女性の所に行き、「あの!戦場看護女子の眞田です。」と、言うと、「眞田神楽ね。山本の後ろに座って!」と言われ、しぶしぶ後ろに行く。
山本と言う同年代の女の子の横に座り、神楽は婦長からの指示を待つ。
これからどこに行くのだろうか・・・・・
不安が高まる。