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戦場での情事高槻恋物語

第5章 囚われの兎

障子を恐る恐る開けると、座布団に胡座をかいて座っている白夜叉の姿が神楽の目には飛び込んできた。
怖い・・・・・
手足が震えてる・・・・
怖がっちゃダメだ・・・・この人は・・・

「怖ェんだろ俺が」

まるで心を見抜かれたような感じだ。
神楽は首を横に振ると、障子を閉め、白夜叉からは遠く離れた畳に座る。
白夜叉の部屋はどこの部屋よりも大きく、そして広い。風呂もトイレも完備してある。

「う、腕のケガはどうですか・・・・?」

恐る恐るケガの具合を聞いてみると、白夜叉は「確かめろよ?」と低い声で言い、膝をトントンと叩く。
一瞬怖くなり、逃げ出したいとも思ってしまった。

「早く来いよ?ケガの具合確めるんだろ?」

「は、はい、し、失礼します・・・」

重たい足を床から剥がし、白夜叉の膝の上に乗る。目を合わせないように下を向き、肩に手を掛ける。ゆっくりとコートを脱がしていく。
下に来てるシャツのボタンを慣れない手付きで外し、脱がす。
包帯を巻いた腕が露になり、包帯を変えようと机に合った包帯を取り、腕の包帯を外した。

「え・・・・・・・・!?」

傷が一つもない昨日はあれだけ出血していて傷が深かったのに一夜にして跡形もなく消えている。
普通の人間では考えられない。
この人は人間じゃ無いのだろうか?

「包帯の替えは要らねぇ傷が塞いだからな」

「あ、はい分かりました」

包帯を机に戻し、白夜叉の膝から降りようとした時に白夜叉に腕を掴まれた。
まるで逃がさないように・・・・
力強く・・・・

「待てよ?神楽」

「な、何ですか・・・・なにか・・・んっ」

神楽が続きのセリフを述べようとした瞬間、唇になにかが重なる。
それが白夜叉の唇だと認識できたのはかなりの時間がかかった。

白夜叉の舌が入り込み神楽の小さな舌を捕らえる。後頭部を掴まれ、更に白夜叉の舌が神楽の口内を犯していく。
歯並びを舌で触られ、歯茎を舌で触られる。
息が出来なくて苦しいのに、気持ちよく感じてしまう。
舌を引っ込める神楽に対し白夜叉が舌を奥まで入れてくる。

気持ちいい・・・・・怖い人なのに・・・・キスがこんなに優しいなんて・・・・ずるいです・・・・貴方を拒め無いじゃないですか・・・・

「テメッ、舌出せって教えただろ?」

「す、すいません・・・慣れてなくて・・・」

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