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彼女の恋愛

第10章 暴走彼女

先ほどバーに居た友達からの通報で駆けつけた葵と良輔は、急いで駐車場からVIPルームを目指した

扉を開けると近くのソファーにジーナと楓とくるみが座って3人ではしゃいでいた

「あれ〜葵? 良輔もどうした〜?」

楓が顔を赤くして、目をトロンとさせている

「楓、何考えてんだよ!母ちゃんカンカンだぞ⁉︎」

葵は楓の前に立ち窘めたが、右側に座っているくるみのドレス姿に思わず見惚れた

「くるみちゃん、その格好…ジーナのか?」

「くるみちゃん、大丈夫?俺がわかる?」

良輔はくるみの前に膝をつき、目線を合わせる

「あ〜、りょうすけさんら〜!おそいじゃらいですか〜」

「本当よね〜、遅いから飲み過ぎちゃったわよ♡」

ジーナも楓同様に顔が赤く目をトロンとさせて良輔の首に両手を回し抱きついた

「久しぶりね?会いたかったわ」

「ジーナ…くるみちゃんに何飲ませた?」

良輔が眉間に皺を寄せながらジーナを睨む

「…シャンパンとカクテル1杯だけよ」

ジーナが顔を逸らして拗ねたように言い、再び良輔を見つめる

「そんな子よりも私を放ったらかしにした事を謝るのが先でしょ?」

「そーだ、そーだ!」と楓が合いの手を入れる

良輔がジーナを離し二人を睨みつけている横で、葵がグラスに水を注いでくるみに持っていった

「くるみちゃん、バカな弟が本当にごめん。水、飲める?」

葵がくるみにグラスを差し出すとくるみは甘えた声を出した

「あおいはんら〜 やさし〜♡」

ジーナが良輔にしたようにくるみは葵の首に両手を絡ませ、抱きついた

「くるみちゃん⁉︎ ちょっ、ストップ!ストップ!」

葵が溢れそうになるグラスに気をとられていると、顔を近づけて切ない顔をした

「わらし、きょうかれしにキョリおこう〜っていわれて〜かなし〜れすぅ」

今度は葵の首元に顔をコテンと預けてくすんくすん泣き出した

葵は右手にグラスを持ったまま、左手でくるみを抱きしめて泣かないで?とこめかみにキスをした

「あー!葵、俺の嫁に何してるんだよ〜」

「うるせー!誰がお前の嫁だ!」

ギャーギャー兄弟喧嘩が始まったのを見かねて、良輔は葵からくるみを受け取った

「りょうすけはん?このまえはありあと〜」

良輔をトロンと見ながらコテンと頭を下げるくるみに一瞬顔が緩んだが、ジーナが背中に抱きついたので再び顔が強張った

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