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彼女の恋愛

第10章 暴走彼女

菫の部屋を借りて美羽に電話を済ませたくるみは怒られたものの連絡出来たことでほっとしていた

「美羽ママ、怒ってた〜?」

「うん。怒ってたけど連絡出来て良かった」

「マジ楓がごめんね〜」

「ううん。はっきり断らない私も悪いから楓さんをあまり責めないであげて?」

「まぁ、くるみの性格上無理だよ。あいつもそこ漬け込んでるから〜それより今日休みで良かったね」

「本当敬老の日で助かった。菫にもいろいろ話したいことあったし」

菫に相悟の件は伏せて陽と距離を置くことを話した

「え!マジ…でも我慢出来ないから距離を置くってのも変じゃない〜?くるみの事を思ってとかそんなの必要ないじゃんね〜。これは何か裏があるかもよ〜?」

「裏?」

「エッチの事以外にくるみとの付き合いを考えたいことがあるって事だよ〜。なにか心当たりないの〜?」

菫の鋭さにドキっとしたが、首を振った

(仮に菫の言うことが正しければ相悟くんのことなのかな…)

コンコンとノックの音がして菫がドアを開けると楓が立っていた

「なにか用?いまくるみお母さんにスゲー怒られてたんだけど?」

菫が大げさに伝えるとますます楓はシュンとした

「楓さん、私もいけないからあまり自分を責めないでください 。初めてバイクに乗れて楽しかったです」

「くるみちゃんは本当に優しいね…今回の件でくるみちゃんがお母さんに怒られたり、体ダルそうなの見てすごく反省した。本当にごめんね」

くるみの頭をポンと撫でて反省をする楓に菫が容赦ない攻撃を加える

「楓さん、ふざけんなよ〜?ママや葵や私にも謝れ!出来なきゃキモいフィギュア全部捨てるから〜!」

「いいよ。くるみちゃんの為ならどの子も全部捨てられる」

「くるみの為じゃねーよ!脳みそ沸いてるのかウスラトンカチ!」

「楓さん!菫も抑えて!」

激しい兄弟喧嘩が始まったが、すぐに仲裁したマミーに二人ともこってりしぼられた

「くるみちゃん、家に帰るでしょ?送るよ」

葵に声をかけられたくるみは慌てて断った

「いえ、歩いて帰るので大丈夫です」

「少し話したいことあるから先に車乗って待ってて?」

葵はそう言うと部屋に戻って行ってしまった

くるみは菫とマミーにお礼を伝え荷物を持って家を出ると、葵がくる前に帰ろうと思ったがすでに葵は運転席に座っていた

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