彼女の恋愛
第10章 暴走彼女
くるみがクスクス笑うと葵は否定した
「全然モテないよ?楓の陰謀だよ。くるみちゃんも変なとこだけ覚えてるんだから」
「じゃあ忘れます」
そう言って笑うくるみを目を細めて笑い頭を撫でた
「昨日の出来事は綺麗さっぱり全部忘れちゃいな」
「?」
1階に着いたので葵を見送った
「葵さん、本当にありがとうございました!」
「BBQ明後日だから忘れないでね、じゃあ」
1度クラクションを鳴らして葵の運転する車が走っていった
見送って家に戻ろうとした時に視線を感じて見ると、スポーツカバンを持った村瀬がいた
「村瀬くん?偶然だね」
「今の人は?」
「葵さんのこと?菫のお兄さんだよ」
「そうですか…」
「今から部活?」
「今日は大会に備えた練習試合です。観に来ませんか?」
「…ごめんなさい。今日は都合が悪いから」
陽とのことを思い出して断った
「そうですか。わかりました」
村瀬は何か考え事をしていたが、急にくるみを抱きしめた
「きゃあ!村瀬くん?」
「すみません。これで今日も頑張れそうです」
「もう、離して!」
くるみが両手で村瀬を押しのけるとそれではと学校に向かって歩き出した
「試合、頑張ってね」
「また図書室で…」
村瀬を見届けると家に戻った
普段は温厚な美羽も今回ばかりはひどく叱った
「今回は菫ちゃんのお兄さんだったけど相手が矢川くんでも金輪際、朝帰りは禁止!わかったわね?」
「はい」
「そこで盗み聞きしているなつみもよ⁉︎いいわね」
「は〜い」とドアの向こうからなつみの返事がした
「くるみ?あなたが他人の顔色ばかり伺って自分の本心を遠慮しちゃう原因はよくわかってる。私にも責任があるからあまり偉そうなことは言えないけど、もっと相手を信じて自分の気持ちも伝えなきゃだめよ」
「…はい」
過去のトラウマを思い出しそうになり一瞬体が硬くなった
「わかったならいいわ、もう少し休みなさい」
くるみは部屋に戻ろうと立ち上がってドアノブに手をかけて振り返った
「お母さん、心配かけて本当にごめんなさい」
美羽はくるみの目を見てそっと頷いた
部屋に戻って体をベッドに投げ出すと携帯の着信が鳴った
ディスプレイを確認すると良輔からだった
「もしもし?」
「くるみちゃん寝てた?」
「起きていました。どうしました?」
「全然モテないよ?楓の陰謀だよ。くるみちゃんも変なとこだけ覚えてるんだから」
「じゃあ忘れます」
そう言って笑うくるみを目を細めて笑い頭を撫でた
「昨日の出来事は綺麗さっぱり全部忘れちゃいな」
「?」
1階に着いたので葵を見送った
「葵さん、本当にありがとうございました!」
「BBQ明後日だから忘れないでね、じゃあ」
1度クラクションを鳴らして葵の運転する車が走っていった
見送って家に戻ろうとした時に視線を感じて見ると、スポーツカバンを持った村瀬がいた
「村瀬くん?偶然だね」
「今の人は?」
「葵さんのこと?菫のお兄さんだよ」
「そうですか…」
「今から部活?」
「今日は大会に備えた練習試合です。観に来ませんか?」
「…ごめんなさい。今日は都合が悪いから」
陽とのことを思い出して断った
「そうですか。わかりました」
村瀬は何か考え事をしていたが、急にくるみを抱きしめた
「きゃあ!村瀬くん?」
「すみません。これで今日も頑張れそうです」
「もう、離して!」
くるみが両手で村瀬を押しのけるとそれではと学校に向かって歩き出した
「試合、頑張ってね」
「また図書室で…」
村瀬を見届けると家に戻った
普段は温厚な美羽も今回ばかりはひどく叱った
「今回は菫ちゃんのお兄さんだったけど相手が矢川くんでも金輪際、朝帰りは禁止!わかったわね?」
「はい」
「そこで盗み聞きしているなつみもよ⁉︎いいわね」
「は〜い」とドアの向こうからなつみの返事がした
「くるみ?あなたが他人の顔色ばかり伺って自分の本心を遠慮しちゃう原因はよくわかってる。私にも責任があるからあまり偉そうなことは言えないけど、もっと相手を信じて自分の気持ちも伝えなきゃだめよ」
「…はい」
過去のトラウマを思い出しそうになり一瞬体が硬くなった
「わかったならいいわ、もう少し休みなさい」
くるみは部屋に戻ろうと立ち上がってドアノブに手をかけて振り返った
「お母さん、心配かけて本当にごめんなさい」
美羽はくるみの目を見てそっと頷いた
部屋に戻って体をベッドに投げ出すと携帯の着信が鳴った
ディスプレイを確認すると良輔からだった
「もしもし?」
「くるみちゃん寝てた?」
「起きていました。どうしました?」