彼女の恋愛
第10章 暴走彼女
午後に駅前のクリーニング店にジーナのドレスを預けに出かけたくるみは松岡家に改めてお礼をしようと菓子折りを選んでいた
チーズタルトケーキを買って駅ビルから出たところでファーストフード店から出てきた陽と相悟と知らない女の子達を見た
相悟は元気がなく、陽の右腕に手を絡める派手な女の子の姿とまんざらでもなさそうな陽の嬉しそうな顔
あまりの衝撃に立ちすくんでいると、相悟がくるみの姿に気付いてこちらに向かって走りだした
ハッとして思わずくるみは逃げ出した
追いつかれると思いビルとビルの間に隠れてやり過ごしたくるみはキョロキョロと辺りを確認した
(いない、良かった…)
菫の家の方向に行くには一度大通りに行かないといけないので一つ大きめの道に出たいがあえて遠回りをした
(ここもいないよね)
ホッとして角を曲がろうとした時に後ろから手を掴まれて、振り返ると息を切らした相悟が立っていた
「鬼ごっこはお終い?」
「相悟くん…離して!」
「ここで離すなら追いかけてないよ」
強く手を引っ張られてくるみは無理やり歩かされた
「待って!いま陽に会いたくないの!お願い!」
「陽のところになんか連れて行かないよ」
相悟は一本裏の通りにくるみを連れて行った
(ラブホ街?何考えてるの?)
近くのラブホに入ろうとする相悟
「相悟くん?何を考えてるの…」
「ゆっくり誰にも邪魔されず話がしたいだけ」
「話なら他で出来ると思うけど?」
相悟は自分の携帯を取り出す
「陽からずっと電話きてる。ついてこないならこの電話取っちゃうよ?」
「…」
受付で相悟が部屋を借りている間に逃げようと思ったが、手をギュッと握りしめられている
「こっち」
相悟がエレベーターにくるみを乗せて5階につくと510と書かれたデジタル式の部屋番号が点滅している
相悟がドアを開けてくるみを中に促した
入りたくなくて無言で抵抗していると、肩を抱かれて強い力で中に引きいられた
「手荒でごめんね。ここ座って」
相悟は荷物を置いてソファーを指差して言うと、自身はベッドに腰掛けた
くるみは相悟から一番離れたソファーに座った
「…話ってなに?」
「この前の図書室でのことをずっと謝りたかった」
「…」
「くるみちゃんの気持ちも考えないで怖がらせたし、陽を裏切った罪悪感でいっぱいだった」
チーズタルトケーキを買って駅ビルから出たところでファーストフード店から出てきた陽と相悟と知らない女の子達を見た
相悟は元気がなく、陽の右腕に手を絡める派手な女の子の姿とまんざらでもなさそうな陽の嬉しそうな顔
あまりの衝撃に立ちすくんでいると、相悟がくるみの姿に気付いてこちらに向かって走りだした
ハッとして思わずくるみは逃げ出した
追いつかれると思いビルとビルの間に隠れてやり過ごしたくるみはキョロキョロと辺りを確認した
(いない、良かった…)
菫の家の方向に行くには一度大通りに行かないといけないので一つ大きめの道に出たいがあえて遠回りをした
(ここもいないよね)
ホッとして角を曲がろうとした時に後ろから手を掴まれて、振り返ると息を切らした相悟が立っていた
「鬼ごっこはお終い?」
「相悟くん…離して!」
「ここで離すなら追いかけてないよ」
強く手を引っ張られてくるみは無理やり歩かされた
「待って!いま陽に会いたくないの!お願い!」
「陽のところになんか連れて行かないよ」
相悟は一本裏の通りにくるみを連れて行った
(ラブホ街?何考えてるの?)
近くのラブホに入ろうとする相悟
「相悟くん?何を考えてるの…」
「ゆっくり誰にも邪魔されず話がしたいだけ」
「話なら他で出来ると思うけど?」
相悟は自分の携帯を取り出す
「陽からずっと電話きてる。ついてこないならこの電話取っちゃうよ?」
「…」
受付で相悟が部屋を借りている間に逃げようと思ったが、手をギュッと握りしめられている
「こっち」
相悟がエレベーターにくるみを乗せて5階につくと510と書かれたデジタル式の部屋番号が点滅している
相悟がドアを開けてくるみを中に促した
入りたくなくて無言で抵抗していると、肩を抱かれて強い力で中に引きいられた
「手荒でごめんね。ここ座って」
相悟は荷物を置いてソファーを指差して言うと、自身はベッドに腰掛けた
くるみは相悟から一番離れたソファーに座った
「…話ってなに?」
「この前の図書室でのことをずっと謝りたかった」
「…」
「くるみちゃんの気持ちも考えないで怖がらせたし、陽を裏切った罪悪感でいっぱいだった」