彼女の恋愛
第10章 暴走彼女
「ありがとうございます。あ!ちゃんとマミーにタルト渡して下さいね?」
「イェッサー!お任せあれ」
楓が拳を右胸にトントンとすると、くるみは笑ってしまった
「くるみちゃん行こう」
葵に言われて車に向かった
助手席に座るとエンジンをかけながら葵がボソッと話した
「楓がくるみちゃんを部屋に入れるとは思わなかった」
「え?」
「あいつ良輔でさえ拒否したのに。俺や菫が入ってもいい顔しないよ」
くるみは楓の言葉を思い出した
「楓さんの気まぐれですよ」
「そうだといいな」
車はゆっくり走り出した
くるみの家の前に到着すると葵はごめんねと謝った
「すぐに行かなきゃいけないとこあるから、家まで送れないけど」
「充分過ぎますよ!ありがとうございました」
「次から困った事があれば俺に電話して?いつでも飛んで行くから」
「良輔さんといい、葵さんといい…なんで私に優しくしてくれるんですか?」
「良輔?」
「良輔さんも花火大会の日に何かあったら電話してって言ってくださったんです」
「花火大会…あいつがジーナを放ったらかした相手はくるみちゃんだったのか⁉︎」
「途中で彼氏とはぐれて変な人達に絡まれてたところを助けてもらったんです。そのあと怪我した足を応急処置してくれたり、下駄だと痛むからってサンダル買ってくれたり…」
葵はギッとサイドブレーキをかけた
「くるみちゃん…良輔や楓はともかく俺はくるみちゃんが放っておけないんだよ。菫の友達ってだけじゃなく、くるみちゃんが気になるんだ」
「葵さん…」
「まだ好きだとかそんな事は言えないけど、くるみちゃんも出来れば男として俺を見て欲しいんだけど」
「…わかりました」
「いい子だ」
葵は大きな手でくるみの頭を撫でた
「じゃあ、そろそろ行かなくちゃ。今度こそBBQで会おうね」
「葵さん、二度もありがとうございました。運転気をつけて下さい」
バイバイと手を振って葵の車は見えなくなった
(まいったな…陽や相悟くん、村瀬くんのことで私はいっぱいいっぱいだよ。BBQを最後にお兄さん達に会うのは控えよう)
くるみは重い足取りで家に帰るのだった
「イェッサー!お任せあれ」
楓が拳を右胸にトントンとすると、くるみは笑ってしまった
「くるみちゃん行こう」
葵に言われて車に向かった
助手席に座るとエンジンをかけながら葵がボソッと話した
「楓がくるみちゃんを部屋に入れるとは思わなかった」
「え?」
「あいつ良輔でさえ拒否したのに。俺や菫が入ってもいい顔しないよ」
くるみは楓の言葉を思い出した
「楓さんの気まぐれですよ」
「そうだといいな」
車はゆっくり走り出した
くるみの家の前に到着すると葵はごめんねと謝った
「すぐに行かなきゃいけないとこあるから、家まで送れないけど」
「充分過ぎますよ!ありがとうございました」
「次から困った事があれば俺に電話して?いつでも飛んで行くから」
「良輔さんといい、葵さんといい…なんで私に優しくしてくれるんですか?」
「良輔?」
「良輔さんも花火大会の日に何かあったら電話してって言ってくださったんです」
「花火大会…あいつがジーナを放ったらかした相手はくるみちゃんだったのか⁉︎」
「途中で彼氏とはぐれて変な人達に絡まれてたところを助けてもらったんです。そのあと怪我した足を応急処置してくれたり、下駄だと痛むからってサンダル買ってくれたり…」
葵はギッとサイドブレーキをかけた
「くるみちゃん…良輔や楓はともかく俺はくるみちゃんが放っておけないんだよ。菫の友達ってだけじゃなく、くるみちゃんが気になるんだ」
「葵さん…」
「まだ好きだとかそんな事は言えないけど、くるみちゃんも出来れば男として俺を見て欲しいんだけど」
「…わかりました」
「いい子だ」
葵は大きな手でくるみの頭を撫でた
「じゃあ、そろそろ行かなくちゃ。今度こそBBQで会おうね」
「葵さん、二度もありがとうございました。運転気をつけて下さい」
バイバイと手を振って葵の車は見えなくなった
(まいったな…陽や相悟くん、村瀬くんのことで私はいっぱいいっぱいだよ。BBQを最後にお兄さん達に会うのは控えよう)
くるみは重い足取りで家に帰るのだった