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彼女の恋愛

第4章 【仮】彼女

「あ〜 面白かったけどお尻いた〜い」

菫はう〜んと両手を伸ばした

映画が終わりその近くにある遊園地にみんなで向かう

くるみと菫が前を、その少し後ろを陽と相悟で歩いていた


「マグヌス役の俳優、超イケメンだったよね〜 あんな男なら一緒に戦って死んでもいいかな〜♡」

「そ…そうだね」

くるみは歯切れの悪い返事をした

菫はいつもと違うくるみに何かあったことに気がつきニヤッと笑う

「なぁに〜? もしかして本当にチュ〜しちゃったの〜?」

「し…してない!してないから!本当に!」

「必死過ぎて怪しい〜♡ エッチなシーンに釣られちゃったんでしょ♡」

「だからしてないってば!!!」

ふ〜んと意味深に返してくるっと後ろを向きニヤッと笑った

「矢川さ〜、チューすんの早えよ!」

陽は飲んでいたミネラルウォーターを吹き出しそうになってくるみはちょっと!と菫の腕をゆする

「してないよ!!」

「え〜? じゃあくるみちゃんのこの反応はなに〜⁉︎ 名探偵のじっちゃんの名にかけて絶対何があったかウチが当ててみせる!」

「おまえね、…本当うざw」

「菫!なんもないって! そんな事よりお腹すいた!」

「う〜ん、確かに!」

「委員長にご飯にするか聞いてくる」

相悟と陽は委員長のいる先頭の方に向かって歩いていった

くるみと菫は自分がミアだったらこうしたのにとあれこれ好き勝手に妄想した

遊園地に着くと委員長がみんな居るか確認する

「中は広いし乗りたいもの違うだろうから別行動にしよう。ただ最後に記念撮影したいから17時にまたここに集合して」

委員長はそう告げると大人しそうな女の子と手を繋いで歩いて行ってしまった

みんなはなんだあれ!ふざけんな!と騒いでいたがその内に別行動を始めた

「ウチお腹空いた〜 ご飯食べよ?」

「そうだね、お昼にしようか」

くるみ達はフードコートに向かう

お昼も過ぎていた所為か人は少なかった

「こんなにメニューあると迷っちゃ〜う! くるみは何にする?」

「う〜ん、ラーメンにしようかな…」

「総悟は〜?」

「俺は山菜うどん」

「じゃあウチはオムライスにするから〜矢川はカレーね♡」

「は?何でだよ」

「そんなの菫様が食べたいからに決まってるじゃん! 食券買えばいいのかな?」

「おい!話聞け!」

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