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彼女の恋愛

第11章 新しい一歩を踏み出す彼女

「嫌いな訳ないよ…今すごくドキドキしてる」

くるみは村瀬の手を掴むと自分の心臓に手を持っていった

「…俺と同じくらい速いね」

村瀬は優しく笑うとキスをしようとしたが、くるみは顔を上にあげて避けた

「陽の時もちゃんと考えず感情に流された結果、沢山傷付けてしまったことをすごく後悔しているの。村瀬くんが私を大事に想ってくれているの判っているから…だから今回はちゃんと考えて行動したいの、お願い…」

「…わかりました。とりあえずこのままでは僕はくるみを犯すことしか考えられないので体制を変えましょう」

「ご、ごめんなさい」

身の危険を再び感じてパッと素早く村瀬の上から降りた

「くるみの言いたい事はわかりました。僕もすぐに終わりたくないので、くるみの意見は尊重します」

「本当⁉︎」

「ただこの時を狙って宮澤や他の男が手を出さないとは限らないので、何もしない訳にはいきません」

「いや、でも私ちゃんと断るから」

「男の力には敵いません。現に今もくるみを犯そうと思えば幾らでも出来ます」

「そ、そっか;でも村瀬くん…ありがとう!」

ようやくニッコリ笑うと村瀬は目を細めてくるみの頭をポンと撫でた

「やっぱりくるみは笑顔が一番です。乱れている時も魅力的ですが…」

「ちょっ!やめて〃」

くるみは恥ずかしくて顔を隠すと村瀬はくるみの手を退かしておデコにキスをした

顔をゆっくりあげると優しく笑いながら、くるみを窘めた

「ちゃんと止めなきゃダメじゃないですか。気をつけないと」

「いじわる…」

「僕がいつも一緒に居られればいいのに…」

「そういえば、最近は偶然会うこと多かったよね!」

「近く通るときは願掛けしていたので…」

「なにそれw」

「くるみに会えますようにって願いを込めて歩きました」

「そうだったんだw じゃあ今日は一緒に帰ろ?」

「まだ一緒に居たい…」

「じゃああと30秒だけ」

「やだ」

ギュッと抱きしめられてくるみは笑ってしまった

「家で可愛い妹がお腹を空かせて待ってるから村瀬くんが帰らないなら1人で帰っちゃうよ?」

「…仕方ないな」

二人は旧校舎を出て途中にある体育館付近からバスケ部の練習する音が聞こえていたが、村瀬はペロっと舌をだしてくるみと一緒に帰った

「まだ練習続いているけど大丈夫?」

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