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「今日の全体練習は終わっていますし、大丈夫です」

「なら、いいんだけど…」

家までの距離を肩を並べて歩くと村瀬が唐突に話した

「今までこの道をくるみと何度か歩いて、その度に嬉しかったですが今日ほどは感じません」

「村瀬くんって結構ピュアだよね」

「くるみもピュアじゃないですか？」

「私は陽と付き合ってピュアではなくなったかも…」

「なら矢川に嫉妬を覚えます。来週の大会は絶対にあいつに負けません」

「なら、早く怪我直さないとね？今日みたいにサボちゃダメだよ」

くるみがフフッと笑うとくるみの目を見つめてきた

「くるみ、試合観に来てくれますか？」

「予定はないけど…いまは陽とも相悟くんとも気まずいから…」

「絶対退屈させません。観に来てくれませんか？」

「村瀬くんの怪我が早く治ったら、考えます！」

会話をしながら歩いているとくるみのマンションの前の道に着いた

「くるみ、離れたくないです」

「早く家に帰って体休めなきゃ。治るものも治らないよ？」

「くるみ？俺と付き合って下さい」

「しつこい！」

「じゃあこれだけ教えてください。くるみはいまどれくらい僕が好きですか？宮澤よりは上ですか、下ですか？」

「村瀬くん？ やめて！」

くるみはキュッとほっぺをつねった

「痛い…くるみ、やっぱり付き合いましょう」

「本当にしつこい！もう帰る」

くるみはエントランスに向かって歩き始めた

振り返るとしょんぼり立っている村瀬を見て思わず笑ってしまった

「気をつけてね？」

「くるみも…」

くるみが行くまでずっと立っていそうな気がしたので初めて見送らず家に入った

家に戻るとなつみと瑛人がイチャイチャテレビゲームをしていて、むつみが鬱陶しそうにそれを見ていた

「お姉ちゃんおかえりなさい、なつみとえーとずっとああなんだよ！」

「今日だけは許してあげてw むつみ、夜何食べたい？」

「冷やしたぬきうどん」

「本当、うどん好きだねー？じゃあ後はおむすびときんぴらごぼうでいい？」

「うん」

くるみがキッチンに入ろうとすると瑛人はようやく気付いて挨拶した

「お姉さん、お邪魔しています」

「瑛人くんこんばんは。夕飯食べていく？」

「もうそんな時間なんですね！じゃあ、俺帰ります」

「え〜？まだクリアしてないよ〜？」