テキストサイズ

彼女の恋愛

第11章 新しい一歩を踏み出す彼女

甘えた声を出したなつみを瑛人はあやす様にポンと頭を撫でた

「また明日一緒にやろう?」

「もうちょっと一緒に居たかったな…」

なつみが乙女モードでイジイジしているのでくるみは迷ったが声をかけた

「瑛人くんのお家の人も心配だよ。また明日にして、なつみは下までお見送りしな?」

「…はーい」

なつみはゲームを消して玄関に先に行った

瑛人はぺコッとくるみに頭を下げてむつみにバイバイと声をかけて出て行った

「やれやれだねー?」

むつみが大人びた口調をしたのでくるみは笑った

夕飯をみんなで食べてお風呂に入ってむつみが布団で寝息を立てるとくるみは出かける準備をした

明日の集合時間が早いので美羽の許可をもらって菫の家に泊まりにいく事になっている

「なつみ!お母さん帰るまで宜しくね?」

声をかけると「はーい!」と答えつつ瑛人とのLINEに夢中であまり聞いていない

仕方ないなと思っていると菫から着信が来た

「いまくるみのマンション着いたよ」

「わかった!降りてくね」

パジャマ姿で荷物を持って鍵をかけエレベーターのボタンを押すと上がってきたエレベーターに葵が中に乗っていた

「こんばんは。荷物はこれだけ?」

「葵さん、こんばんは!これだけです」

ひょいっと葵が荷物を持ったのでくるみは大丈夫ですよ⁉︎と持ち直そうとした

「いいの!こういうのはヤローの仕事だから」

葵がウィンクするとすみません;と手を離した

車に乗ると菫がチュパチャップスを舐めながら待っていた

「菫様!会いたかったよ〜」

くるみが抱きつくと菫はよしよしと頭を撫でた

「菫様?なんでそんな崇めてるの?」

葵が不思議そうに聞いたので菫はお前らの所為だ!と高らかに吠えた

菫の家に着くと楓が出迎えのハグをして、菫に鳩尾を蹴られてうずくまり兄妹喧嘩になったのをマミーの一喝で何事もなかったように静まった

「くるみちゃん?むさっ苦しいけど我が家だと思って寛いでね?夕飯は食べたの?」

「はい、妹達と済ませました」

「今度良かったら妹ちゃん達も連れて遊びに来てね?いまパン作りにハマっているのよ〜♡」

「ありがとうございます!」

「ママ、ストップ!くるみ、私の部屋に行ってて?いま飲みもの持ってく〜」

「わかった。先に行ってるね!」

菫の部屋に入ると復活した楓が遊びにきた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ