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彼女の恋愛

第12章 BBQ彼女

良輔が付いてきてというので後を追って二階に上がり、手前の部屋に入った

「急にごめんね? ここ座る?」

くるみをベッドに座らせて、自分は近くの椅子をひいて座った

「どうしたんですか?」

「あの子と別れちゃって良かったの?」

くるみは少し笑いながらハイと答えた

「陽が他の子と仲良さそうに歩いているのみて気付いたんです。こんなに苦しい思いを無意識で陽にさせていたんだって…それから思い返して答えを出すのに焦りすぎていたのかなって…」

「どういうこと?」

「付き合うのも、キスするのも、エッチするのも…全部です。キスやエッチって回数が増えるとドキドキしなくなるじゃないですか。その内に気持ちがすれ違ってきちゃったんです」

「くるみちゃんは若いから。相手を本当に好きだったら回数が増えるたびに気持ちも増すものだよ?」

「なんか体だけなのかなって思っちゃって…聞いたら違うって言ってくれたんですけど…」

「そっか。くるみちゃん、あのね?」

良輔が言いかけた瞬間、ジーナが慌てて飛び込んできた

「ジーナさん、どうしました?」

「…なにしてるの?」

「陽の…元カレの話を聞いてもらってたんです。あの、何かありました?」

「葵があなたの事を探していたわ」

「葵さんが? わかりました。 私、行きますね?」

くるみは良輔にペコっと頭を下げて下に降りて行くと酔っ払った楓をシュンが、菫を葵がおんぶして上に連れてきた

「菫! 大丈夫?」

「ん〜、もう飲めなーい♡」

ムニャムニャしながらあくびをする菫に葵は呆れている

「いい気なもんだぜ、くそ重たい…」

「葵、こっちだよ」

手前の部屋を開けようとしたが鍵がかかっていたので次の部屋に楓、その次に菫を運んだ

「おかしいな?」

シュンがマスターキーで手前の部屋を開けようとしたのでくるみはこっそりシュンに囁いた

「あの、中にジーナさんと良輔さんが…」

「ナルホドね、了解!」

シュンは鍵をポケットに仕舞うとくるみの肩に手を置いた

「みんなペース早く飲みすぎるからお肉がいっぱい残っているんだよ。一緒に食べよう?」

「あ、はい」

シュンと一緒に下に降りると他の人たちも椅子やサマーベッドに寝転んで酔いつぶれていた

「一緒に食べてくれる人が居て良かったよ!」

串に刺さった分厚いお肉を2本乗せて焼き始めた

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