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彼女の恋愛

第12章 BBQ彼女

「くるみちゃん、鼻ぺちゃだから窒息しちゃうよ?」

「…それ気にしているのに〜!」

ガバっと上体を起こすと良輔と葵はアハハハ!と爆笑した

「笑わないでください!」

くるみは枕を掴んでボフボフ二人を叩いた

「わっ!ちょっ…タイムww」

「痛っ!痛いww」

「もう、笑わないで〜w」

くるみも笑いながらクッションを置くと疲れてバタンと寝転んだ

「はぁ〜、疲れた」

「くるみちゃんはしゃぎ過ぎ」

良輔はくるみの方に近づいてこちら側に向かせるとくるみをギュッと抱きしめて腕枕する

「ちょっ、良輔さん?」

くるみが退こうとするとズルい…と葵がくるみの後ろから抱きしめて腰に手を回す

「葵さん? 二人ともやめて下さい!」

「「やだ」」

キングサイズで広々としたベッドなのに真ん中にギューギューに抱き合ってかなり狭い

「くるみちゃんの髪、いい匂いする」

チュっと頭にキスをする良輔

「良輔さん、ダメです」

パチンと良輔の肩を叩く

「くるみちゃん、柔らかくて気持ちいい」

葵がくるみの太ももを撫でる

「きゃ!葵さん、ダメ!」

パチンと葵の手を叩く

「おい、葵何したんだよ〜」

「太もも撫でただけ。お前こそ何したんだよ〜」

「頭にキスしただけ」

「くるみちゃん嫌がってんだろ?やめろよ」

「葵が言うな!お前の時はきゃ!って言ってたぞ」

「二人ともやめて下さい! 私、楓さんの部屋に行きます。爆睡してるからここより安全…」

「「絶対だめ」」

二人がギュッと抱きしめてきて身動きが取れなくなった

「も〜!これじゃ身動きとれません!退いて下さい」

「やだ〜 おやすみ」

葵はくるみの首に顔を埋めて、後ろから抱きしめるように寝始めた

「葵さん!くすぐったい!」

葵はやがて小さな寝息を立て始めた

「くるみちゃん…起きてる?」

良輔がくるみの顔を覗き込んだ

「…眠れる訳ないじゃないですか」

「そうだよねw さっき言いかけた事なんだけど…俺、くるみちゃんが好きだ」

「…」

「たぶん初めて海で会った時から気になってて、花火大会で確信したんだ。俺と付き合って?」

「…良輔さん、ごめんなさい。 私、好きかもしれない人が居ます」

「…そうなんだ。かもって事はまだ解らないの?」

「…感情のままに流されるのが怖いんです」

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