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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

「今日のショートホームルームの内容は11月に行われる文化祭についての内容だ。各々出し物をよく考えて金曜日のロングホームルームまでに決めるように!」

小島が松岡と矢川は来い!と二人を職員室に連れて行った

くるみは村瀬をびっくりさせようと席を立ったが相悟に呼び止められた

「さっきはボーっとしててごめんね?くるみちゃん、あいつら引き取りに行こう」

(まぁ、後でいいか)

「うん、行こう」

職員室に着くと珍しく小島が2人並べてガミガミ説教をしていた

「松岡は女の子なんだからもっと森野を見習え! すぐに手を出すな!
矢川は短気過ぎだ、宮澤を見習え!挑発するな!」

どうやら説教中にまた小競り合いをしているらしく、小島の怒りを買ったみたいだ

「先生…お疲れ様です。引き取りにきました」

くるみと相悟が職員室に入っていくと小島はふーっとため息をついた

「おう、お前たちもご苦労だな…見ての通りこいつらは何の反省もしてない。これ以上は俺の声帯がおかしくなっちまうから説教はここまでにして…罰をやる」

「はぁ〜⁉︎ 小島っちゃん何でよ〜!」

「うるさい! 反省していないからだろ?お前たち二人を文化祭実行委員に任命する。大いに盛り上げろ」

「ちょっ!なにそれ〜」

「先生〜、俺忙しくてそれどころじゃないから!」

「ちゃんと取り組まないと内申書に傷がつくからな?宮澤と森野はこいつらサポートするように、以上!」

4人は横暴だと訴えたが職員室を追い出された

「マジ最悪…」

「こっちの台詞だっつーの〜!」

「陽も菫もいい加減にしろよ?くるみちゃんも俺も本当に迷惑だから!」

相悟が少し強い口調で怒ると二人ともシュンとなって黙った

「でもいいじゃん? 文化祭楽しそうだよ?」

「そういうのは参加する側が楽しいに決まってるじゃん〜? 裏方とか性に合わないし〜」

「珍しく松岡と気が合うな。俺もはっきり言ってパス! 部の方の出し物もあるのにクラスの実行委員とか出来ねーもん」

「陽はもっと違う理由があるんじゃない?」

相悟が陽をちらりと見ると別になんもねーよ!と何か隠しているみたいだ

「とにかくウチは矢川と一緒に小島っちゃんに話してくるから、くるみ達は先に戻ってて〜」

いま出たばかりの職員室に再び二人で入っていった

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