彼女の恋愛
第13章 村瀬と彼女
くるみはそそくさ教室に戻った
村瀬はくるみの後ろ姿を見送り教室に入ると、何気なく貸した教科書を開いた
今日のページにイチゴ型の付箋が付いている
“教科書ありがとう!部活頑張ってね”と猫のイラストが描いてあった
(実験に集中していないし…これは理科も教える事になるのかな)
村瀬はくすっと笑って付箋は付けたまま教科書を閉じた
今日の昼休みは相悟の提案で4人で過ごす事になった
「さっき先生にカフェの件、伝えたからくるみちゃんに参考になるようなリスト渡すって」
「わかった。なんか楽しみになってきたかも」
「なあ、このメンバーでのランチって今後はないよね?」
陽が確認してきたので菫が面倒くさそうに見る
「なに? 新しい彼女は心が狭いの〜?」
「奈緒じゃなくて周りがうるせーんだよ、元カノと一緒に飯食う神経がどーとかさ!まぁ、鈴木が騒いでるだけだけど」
陽が面倒くさそうに話していると教室の入り口で矢川!と呼ばれ振り返ると申し訳なさそうな園川さんと眉間にシワを寄せて腰に手を置く鈴木さんがこちらを睨んで立っている
「ほら来た…面倒だ」
そういうと陽は呼ばれた方に走っていった
「矢川も気の毒だね〜」
菫がしみじみとつぶやくとトイレ行ってくるね〜と席を立った
「くるみちゃんはどう?村瀬も束縛タイプだと思うけど」
相悟が笑いながら聞いてきた
「束縛はまだよくわからないけど、私は陽と違ってちゃんと説明しているから村瀬くんもわかってくれてるんだよ。それにまだ付き合っていないし」
「ふ〜ん?」
相悟が入り口のドアを指さすと仏頂面の村瀬がこっちを見ていた
「わかってくれているんだ?」
ニコニコ笑顔の相悟に若干イラつきを覚えつつ、村瀬の方に近寄る
「村瀬くん、どうしたの?」
「…これあげます」
村瀬が持っていたのはイチゴのチョコレートだった
「購買部のチョコ? ありがとう! 私、これ好きなんだ」
「それは良かったです。…今日は宮澤と2人ですか?」
「ううん、陽は園川さんに呼ばれて、菫は化粧直しに行ったんだよ、相悟くんと二人でご飯は食べないよw」
「…そうですか」
唐突にくるみの頭をよしよしと撫でたと思えば、両手でくるみの頰を抑えるとムギュッと真ん中に寄せた
「にゃにしゅるの〜!」
村瀬はくるみの後ろ姿を見送り教室に入ると、何気なく貸した教科書を開いた
今日のページにイチゴ型の付箋が付いている
“教科書ありがとう!部活頑張ってね”と猫のイラストが描いてあった
(実験に集中していないし…これは理科も教える事になるのかな)
村瀬はくすっと笑って付箋は付けたまま教科書を閉じた
今日の昼休みは相悟の提案で4人で過ごす事になった
「さっき先生にカフェの件、伝えたからくるみちゃんに参考になるようなリスト渡すって」
「わかった。なんか楽しみになってきたかも」
「なあ、このメンバーでのランチって今後はないよね?」
陽が確認してきたので菫が面倒くさそうに見る
「なに? 新しい彼女は心が狭いの〜?」
「奈緒じゃなくて周りがうるせーんだよ、元カノと一緒に飯食う神経がどーとかさ!まぁ、鈴木が騒いでるだけだけど」
陽が面倒くさそうに話していると教室の入り口で矢川!と呼ばれ振り返ると申し訳なさそうな園川さんと眉間にシワを寄せて腰に手を置く鈴木さんがこちらを睨んで立っている
「ほら来た…面倒だ」
そういうと陽は呼ばれた方に走っていった
「矢川も気の毒だね〜」
菫がしみじみとつぶやくとトイレ行ってくるね〜と席を立った
「くるみちゃんはどう?村瀬も束縛タイプだと思うけど」
相悟が笑いながら聞いてきた
「束縛はまだよくわからないけど、私は陽と違ってちゃんと説明しているから村瀬くんもわかってくれてるんだよ。それにまだ付き合っていないし」
「ふ〜ん?」
相悟が入り口のドアを指さすと仏頂面の村瀬がこっちを見ていた
「わかってくれているんだ?」
ニコニコ笑顔の相悟に若干イラつきを覚えつつ、村瀬の方に近寄る
「村瀬くん、どうしたの?」
「…これあげます」
村瀬が持っていたのはイチゴのチョコレートだった
「購買部のチョコ? ありがとう! 私、これ好きなんだ」
「それは良かったです。…今日は宮澤と2人ですか?」
「ううん、陽は園川さんに呼ばれて、菫は化粧直しに行ったんだよ、相悟くんと二人でご飯は食べないよw」
「…そうですか」
唐突にくるみの頭をよしよしと撫でたと思えば、両手でくるみの頰を抑えるとムギュッと真ん中に寄せた
「にゃにしゅるの〜!」