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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

「食べたいけど申し訳ないので…」

「わかった」

くるみはまた作ることを勝手に決めてご馳走様〜とお弁当箱を片付けた

牛乳を飲んでいるとヒョイっと取られる

「あ、私の〜!」

「この矢川とのやりとりをいつも羨ましく教室から見ていました」

「そうなの? 全然気がつかなかった」

「…一度コーチに言われて矢川を呼びに行かなくてはいけないのが嫌で仕方なかったです。俺のくるみなのにって勝手に思っていました」

「村瀬くん…ヤキモチ妬きなんだね。 でも村瀬くんは背が高いから牛乳取られる心配はしなくていいよね 」

「どうでしょうか…」

ニヤっと笑ってくるみの牛乳を飲む村瀬

「あ〜! ダメだってば!」

くるみが取り返そうと近付くと村瀬は牛乳を置いて自分の上にくるみを座らせて抱きしめた

「俺は牛乳よりこっちがいいです。柔らかくて暖かくていい匂いがします」

「もう…人来ても知らないよ?」

村瀬はくるみに眼鏡を外して渡すと唇が触れ合うキスをした

「村瀬くんって本当整った顔してるね。まつ毛なんて私より長くて羨ましい!」

マジマジと覗きこむと顔が赤くなった

「そんなに見つめないで下さい…くるみ可愛すぎ」

ギュッと抱きしめられて首元にキスをされる

「きゃっ!」

「ここ性感帯ですか?」

「違うよ。くすぐったいだけ」

キスをされるたびにゾクゾクして体をびくっと震わせる

村瀬はそんなくるみの反応を楽しそうに見ていた

「やっ! もうやだ」

「俺もこれ以上はやらないほうが身の為かもしれません」

村瀬はくるみを離すともう一度キスをした

「もうすぐ時間ですし、行きますか?」

「あ、本当だ。戻ろうか」

くるみと村瀬は図書室を後にして各々教室に戻った

教室に戻ると菫と相悟が楽しそうに話していた

「あ、お帰り! 眼鏡、弁当なんだって〜?」

「喜んでくれたよ。菫達は?ずいぶん楽しそうだけど」

「相悟ってこう見えてテクヲタなの。家でテーブル回したりするんだけど、楓が今度のクラブイベントで使う機材についていろいろ聞きたいから会いたいって交渉をしていたの〜」

「へー、意外だね。相悟くんクラシックとか聞いてそうなイメージ!」

「たまには聞くけどね。でもイベント楽しそうだな」

「アニソンなのが痛いけどね〜w 意外に盛り上がるらしいよ」

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