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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

「矢川はともかくなんでウチにも言わないのさ〜!」

「だってぶつかったり、ウザいだの何だのって相手にする分こっちが損するし、悩まないくらい私ハッピーだから!」

くるみがニコっと笑うと3人は引いた

「うわ〜 陰険眼鏡の影響でくるみが壊れた〜」

「くるみ、ドーパミン溢れてるのか?」

「村瀬もずいぶん幸せそうだしな…」

小島が席に着け〜と入ってきた

起立、礼、着席!と挨拶を済ませると小島はくるみを見た

「森野!幸せそうだな。じゃあ今日の漢文は森野に書き下ろししてもらうか」

「へ? 」

「赤壁の戦いだ、俺がいいって言うまで黒板に書き下ろしてみろ」

「操 権に書を遣りて曰く、
《今 水軍80万の衆を治め 将軍と呉を会猟せん。》と。
権 以つて群下に示す。
色を失はざるが莫し。
張昭 之を迎へんと請ふ。
魯粛 以つて不可と為し、権に勧めて周瑜を召さしむ。
瑜 至たりて曰く、
《請ふ数万の精兵を得て、進んで夏口に住き、
保んじて将軍の為にこれを破らんと。》」

「よし、そこまで!森野よく出来たな。戻っていいぞ」

(だって先生がくれた問題集にあったし…私が解いてるか確認したのかな)

古典の授業が終わり教室を出て行く小島に問いかける

「先生!さっきの私がちゃんと問題集やってる確認したんでしょ?」

「ん?違うよ」

「嘘だ〜! だってやってなかったら恥かいてましたもん」

「俺は森野がちゃんと真面目にやってるって信じてたよ。だから指名したんだ」

「またまた〜、もういいですよ!」

「森野、問題集解けたらご褒美やるから頑張ってみ?」

ポンと頭を撫でてニッと笑い行ってしまった

「くるみ」

振り向くと村瀬が先ほど小島が撫でた辺りをポンポンと叩いていた

「村瀬くん?どうしたの」

「消毒です、お気になさらず」

「気になるに決まってるじゃんw は〜、もうすくLHだ」

「E組は今日、出し物が決まるんでしたっけ?」

「うん。概ねカフェで決まりなんだけど何カフェにするかに論点を置くって」

「いいですね、しかし何カフェというのは?」

「メイドとかコスプレとか…猫は却下されちゃったけど…」

「メイド?コスプレ?猫?」

「相悟くんが獣化するなら検討するって言ったけど、さすがに恥ずかしいしやっぱり本物の猫じゃないと癒されないよね〜」

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