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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

鈴木はまだポカーンとしていて、くるみは必死に村瀬から逃げようとしているが掴まれて離れられない

「いいですか? 今後彼女に嫌がらせを続けるのであればそれ相応の覚悟をして下さい。…絶対に許さねーからな!」

村瀬の長身に低い声、鋭い目つきにどす黒いオーラを放たれポカーンとしていた鈴木もすいませんでしたと謝った

予鈴が鳴ったが村瀬はくるみをつれて階段の方に行くとくるみを自分に向けてガシっと肩を掴んだ

「なんで俺に言わなかったの?」

「それよりさっきの何⁉︎ なんであんな事…」

「質問に質問で返さないで。ちゃんと答えて?」

「大したことじゃないから荒立てたくなかっただけ。奈緒ちゃんもチクったってバレたら孤立しちゃうじゃない」

「俺はくるみに原因があるなら兎も角、関係ない事で嫌がらせを受けるとか絶対に許せない。自分がやられるより嫌だ」

「…ごめん。いじめとかかっこ悪いし言いづらくて…あと鈴木さんの嫌がらせが全然気にならないくらい幸せだったから」

くるみが俯いて顔を赤くすると瞳孔が開きかかっていた村瀬も小さく息を吐きギュッと抱きしめた

「さっきは大勢の前ですみませんでした。居てもたってもいられなくて…謝ります」

「本当だよ、絶対試合でスリーポイント決めてくれないとダメじゃん?」

「そうですねw」

ふっと笑ってくるみから離れた

「そろそろ本鈴が鳴りますね…教室に戻りましょう。この件で冷やかされるような事があったら必ず報告して下さい」

「う、うん(絶対言えない)」

本鈴が鳴り教室に戻ると菫が声をかけてきた

「く〜る〜み〜♡ 聞いたよ!メガ瀬すごいねー!やるじゃん!」

「その呼び方やめて。誰に聞いたの?」

菫が陽を指差したのでくるみはキッと睨んだ

「くるみちゃん、怒っちゃやだー! 村瀬がキレたから止めなきなと奈緒と追いかけたんだよ。そしたら教室のど真ん中でブチューだろ? いや、俺は村瀬を見直したね!」

教科書でぽこぽこ陽をぶっていると先生が入ってきて授業が始まった



放課後、相悟と軽い打ち合わせをした

「くるみちゃん、俺が進行して行くからみんなからの意見を黒板に書いていって欲しいんだ。で、多数決をとって決めよう」

「わかった、宜しくね!」

LHが始まり相悟は淡々と進めていく

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