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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

「へー!くそ矢川の〜。 おたくの弟さんにいつも虐められて精神的に弱ってるんですけど〜今度殺っちゃってもいいですか?」

「…お構いなく。いつでもどうぞ」

「っていうか〜!猿っぽい矢川と違ってめっちゃ可愛い顔してるね。あんまり似てないかも〜」

「なっ!失礼な」

圭は可愛いと言われて不機嫌そうに怒る

「矢川のお兄さんさ〜、細過ぎだよ。肉食え、肉!」

「菫、お前初めて会った人に向かって失礼だぞ?」

葵が菫を嗜める

「圭さん、忙しいのに呼び止めてすみません!受験頑張って下さい」

「へ〜、3年なんだ。何校?」

菫が圭にタメ口で聞く

「…岡校」

「マジ! 男子校じゃんw 来月、うち文化祭あるんだけどおいでよ!ライン教えて?」

「ちょっと、菫?」

くるみが焦って菫を止めようとしたが、圭はあっさり承諾した

「そっちも来るなら考える」

「え〜?全然、行くし♡ じゃあ交換ね」

圭とラインを交換する姿をくるみと葵はポカーンと見つめる

「OK、じゃあまた連絡するねー」

「じゃあ…」

ペコっと頭を下げて(たぶん葵に)圭は去っていった

「菫、どういうつもりなの?」

「明日の合コンが詰んだ時の為に伏線は張らないとね♡ 行こう?」

「葵さんは…」

「俺はこれからデート♡ くるみちゃん、またね」

くるみも葵に頭を下げて菫とお目当ての洋服屋に向かう

「明日はジーナさんの友達と飲むんだけど、みんな社会人なんだって。ナメられない格好しないと!」

コンサバ系でミニスカばかり手に取り試着する菫

「案外、セクシー路線より上品だけど隙がありそうな方がモテるかもよ?」

くるみが隣のラックにかかったひざ下まであるスリット入りのタイトスカートを手渡す

「え〜 男は見える方が弱いんじゃないの?」

「隣、ジーナさんだよ?二人で見せてたらお腹一杯だよ」

「う〜ん。そんなもんかね…」

菫の携帯が鳴って菫は試着を一旦やめては携帯を確認した

「矢川のお兄さんだ…そうだ!ヤガアニに聞いてみよ」

「何を?」

「パンツ見えそうなヤツか、見えそうで見えないやつかどっちがそそられるか聞いてみる」

「圭さんに?」

「お、既読はすぐ着いたけど・・・きた」

菫がくるみにディスプレイを見せると見えないやつじゃない?と素っ気ない答えが書いてあった


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