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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

「菫もちゃんと良い人に巡り合えるって!」

「無理だよ〜 どうすればくるみみたいに6人から告られるの〜」

菫を睨みつけていた村瀬がピクっと反応する

「…6人?」

「菫…人数の問題じゃないって!好きな人と結ばれればそれでいいじゃない?」

くるみは慌てて訂正する

「だっで〜明日、好きになる人ど結ばれるはずだっだのに〜」

「あ!圭さんと連絡先交換してたじゃん。岡校の文化祭で運命の人を探すってのは?」

すんすん泣いていた菫だがくるみの言葉を聞いてピタっと泣き止む

「そっか…伏線張っていたの忘れてた! くるみ、前にバカ呼ばわりしたの訂正するね〜♡ 早速、日程確認しよ」

菫が圭にラインを打っている間に村瀬はくるみに迫る

「6人って誰です?一人は僕で他は宮澤と矢川…後の3人は一体?」

「…それ言わなきゃだめ?」

「出来ればお願いします。今後そいつらが邪魔してくる可能性も無きにしも非ず…今の内に対策を講じねば」

「ちゃんとお断りしたからもういいでしょ?」

「いけません。名前、年齢、住所、生年月日詳しく教えて…」

「うちの兄貴達とその友達だよ〜、あ!返ってきた」

菫が確認をしている間、村瀬はまたくるみに迫る

「確か松岡さんのお兄さん方とバーベキューに行って泊まりになりましたよね…本当に何もなかったんですか?」

「…もう、何かあったら隆盛とこんな風に一緒に居ないよ」

くるみがため息をついて言うと村瀬はギュッと抱きしめた

「取り乱してすみません…」

「ヤキモチ妬きなんだから」

クスッとくるみが笑うと後ろからゴホンと菫の咳払いが聞こえた

「全く!イチャつくなら他所でやれ〜」

「ここは俺の部屋だけど?」

「シッ!そんな事よりどうやら今月末みたい。くるみ一緒に行くよ!」

「えっ!男子校の文化祭なんて私は…」

村瀬をみると菫を見る目が先ほどより険しくなった

「ふざけるな!一人で行けよ」

「メガ瀬に聞いてないし〜? ね、くるみ行こうよ!」

「いや…私は」

「お願いお願い〜!この通り!」

菫と村瀬を交互に見比べてくるみは口を開いた

「隆盛と一緒ならいいよ」

「くるみ〜!男付きで言ったら意味ないじゃん〜」

「俺はぜったい行かないから、くるみも行かない」

村瀬が菫を睨みながら答える

「隆盛!そんな事、言わないで?」

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