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彼女の恋愛

第13章 村瀬と彼女

「大丈夫!少ししたらお風呂入ってリラックスするから」

「わかった。何かあったら言ってね?」

なつみは少し躊躇ったがくるみの部屋を出て行った

携帯を確認すると村瀬からラインが入っていた

[俺のこと忘れた?]

[忘れてないよ、焦らしてみた]

返すとすぐに既読がついて返事がくる

[焦らすとかいらない。さっきなんで帰ったの?]

少し悩んで返事を返した

[ごめんね、ヤキモチかも]

[ヤキモチ? 何に?]

[菫に。隆盛の部屋にゆっくり居座って欲しくなかったの]

[…はぁ、僕を殴って下さい]

[なんで?]

[くるみは俺より松岡さんが大事なんだとか、本当は俺とエッチするのが嫌だったんじゃないかとかウジウジ考えていました…]

[私からしたいって言ったのにw]

[でも今日はすみません。明日、スリーポイント必ず決めるから続きをしましょう]

[決まらなくても私は隆盛が好きだよ]

[わかっています。でも決めます]

[じゃあもう寝ないとね? おやすみ]

[今日のくるみは今までで一番愛らしくてエッチかったです。おやすみなさい]

[(´-ω-`)…zZ乙]

村瀬とのラインを終えてお風呂に入ろうとすると携帯が鳴る

ディスプレイを見ると美羽からだった

「もしもし?」

「わたしだってね〜、そりゃ付き合いたいわよー!」

「お母さん?酔ってるの?」

「くるみを20歳で産んでるのよ〜? 遊びたい盛りだから周りが羨ましかったわよう。でもくるみが小さくてふにゃふにゃで私が守らなきゃって何度も自分の頬っぺた叩いて歯を食いしばった!」

「…」

「また配偶者があの男よ? 自分が選んだんだから仕方ないけど〜、金は持ってこないわ殴るわ蹴るわで、横浜のとある町一番の美人って言われた自慢の顔も肌もボロボロ…ようやく離婚して女同士4人で幸せに生活してたらイケメンの若い男の子が現れて、こんな自分をもてはやしてくれて少し夢見ちゃったの…」

ズッと鼻水をすする音がする

「いまどこ?」

「駅前のスナック…」

「迎えに行くよ?」

「いいー!あとちょっと飲んだら帰るもん!」

「…わかった。お母さん今までたくさん我慢してきたんだから、もう素直に甘えてもいいんじゃない?」

突然ヒックヒックと泣きじゃくる美羽

「出来ない…あの子の人生を潰せない。もう切るね?」

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