テキストサイズ

彼女の恋愛

第14章 カレーと彼女

奈緒が鈴木に向かって目配せをする

「森野さん…その、今までごめんなさい」

鈴木がくるみに話しかけた

「いいよ、気にしていないから」

「一つ聞いてもいい?」

「なに?」

「本当にあの村瀬くんと付き合っているの?」

くるみは奈緒と顔を合わせて笑った

「何がおかしいの⁉︎」

鈴木はムッとしてくるみに怒る

「ごめん、前に奈緒ちゃんにも全く同じこと言われたのw 実はお互い好きなんだけど付き合うのはこれからなんだ」

「「は?」」

鈴木と奈緒は同時にハテナが頭に浮かんだ

「村瀬くんの事は好きなんだけどいまいち自信がなくて…どうしようかって時に冗談で今日の試合中にスリーポイントシュートが決まったら付き合うって〃」

「え〜!決まらなかったらどうするの?」

奈緒が驚いて声を上あげる

「大丈夫!私は村瀬くんを信じているから。始まるみたいだね」

ニコっと笑うと整列して並ぶ両校の姿に視線を移した

「陽が言ってたけど第一試合は余裕だから主力選手は使わないんだって。だから宮澤くんも村瀬くんも出番ないと思うよ?」

「そうなんだ」

奈緒の言葉に相槌をうちながらベンチに座る村瀬を見た

(隆盛、落ち着きすぎ。私の方が緊張しているかも…)

奈緒の言う通り第一試合は3人の出番もなく、順調に勝ち進んだ

「次の試合まで少し時間あるのかな?」

「そんなにないと思うよ? 次は隣のコートだと思う」

見ると陽と村瀬と相悟がアップを始めていた

「うわ〜自分の試合より緊張する!」

「奈緒ちゃん女バレのエースなんだっけ?」

くるみが話しかけると笑いながら手を横に降る

「全然下手くそだよ〜!誰が言ってたの〜?」

「そうなの?菫が言ってたよ」

「菫って、松岡さんだよね?陽がたまに松岡さんの話しするから今度話してみたい♡」

「陽とある意味仲良いからねw 」

鈴木も話に加わる

「松岡さんって宮澤くんの元カノでしょ?」

「そうだよ〜?」

「なんで別れたの?」

鈴木が真剣に聞いてくるがらくるみはすっとぼけて答えた

「よくわからないや」

「そうなんだ…ねぇ、夏にプールで森野さんと宮澤くんがデートしてたから松岡さんと喧嘩になって別れたって噂あるけど本当?」

「全然違うよw あれは陽と私の姉妹と5人で行ったからね」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ