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彼女の恋愛

第14章 カレーと彼女

「…そうなんだ。なんか私恥ずかしい…噂を鵜呑みにして森野さんに八つ当たりしちゃって」

「それぐらい相悟くんが好きなんだね」

くるみが鈴木に優しく話すと顔を真っ赤にして俯いた

「…すごい好きだった先輩とそっくりだから勝手に親近感湧いちゃって」

「へ〜!そうだったんだ」

奈緒が意外そうな顔をする

「奈緒には言わなかったっけ?」

「聞いてないよ。リカあまり自分の話しないからね」

奈緒がも〜と鈴木を非難する

「ねぇ、奈緒ちゃんは陽のどこが好きなの?」

「え!私?」

みるみる顔が赤くなり俯く奈緒

「部活中なんだけど練習試合で集中していたから、バスケ部のボールが飛んできたのに気付かなくて顔で受け止めちゃったんだ」

「あれは凄かったよね〜w」

鈴木が思い出して笑った

「そのまま気を失って目が覚めると保健室に陽が申し訳なさそうに座っていて、私に気付くと良かった〜!!って抱きしめてきたの。私そういうの初めてだったからパニくっちゃってw 慌ててごめんって離されて…
その時はお互いしゃべって終わりだったんだけど、家に帰ると抱きしめられた時の力強さとか暖かさとか鼓動とか鮮明に残ってて意識する様になったんだ」

「奈緒ったら暴走して矢川に彼女居るの知らないで告ってフラれて、1週間は号泣してたからね」

鈴木が意地悪そうに話すとくるみは慌てて謝った

「あの、なんかごめんね」

「なんでくるみちゃんが謝るの!私がいけないんだからw」

奈緒は声を出して笑うとあ!とコートを指した

「第2試合始まるね! 村瀬くんスタメンじゃない?」

見ると村瀬が並んでいる

「スリーポイントシュートが決まるように私も祈ってるね!」

奈緒は両手を組んでブツブツ言い始めた

くるみはありがとうとお礼を言うとコートを喰い入るように見守った





「お疲れ様!」

くるみは試合後、体育館から出てきた隆盛に声をかけた

「くるみ…せっかく見に来てくれたのにすみませんでした」

「ううん、隆盛頑張ってたよ。その…すごくカッコ良かった」

くるみが恥ずかしがって上目遣いで見上げると隆盛はポンと頭を帽子越しに撫でた

「くるみ…」

隆盛が言いかけた途端に後ろから陽達が出てきた

「いやー、残念だったけどやりきった感あるな〜 あ!村瀬」

陽が隆盛に声をかけた

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