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彼女の恋愛

第14章 カレーと彼女

「おい、照れんなよ!」

陽が隆盛の背中を叩くと更に眉間にシワが寄った

「なー、気になったんだけと村瀬って森野さんと付き合ってんの?」

横から他のバスケ部員が聞いてきた

「…だったら何です?」

「いや!ちょっと気になっただけだよ」

ますます機嫌悪そうな隆盛に聞いた部員は慌てて誤魔化した

「でもまだ正式には付き合ってないんだろ?」

相悟が隆盛を見ながら問うと仏頂面で相悟を見返す

「…あなた方に呼び止められた所為でね。ハッキリ言って邪魔なので俺とくるみは帰ります」

隆盛はガタっと席を立ち上がり端に座っていたくるみの手を取る

「え?」

くるみを立ち上がらせると早歩きで引っ張ってファミレスを後にした

「隆盛!どうしたの?」

無言で進み続ける隆盛の背中に話しかける

「ねぇ、なんで怒ってるの?」

くるっと振り返ると仏頂面でくるみを見る

「くるみがあいつらと仲良くしたいのは構いせんが、俺は仲良くするつもりはありません」

「なんで?」

「邪魔だから」

言い切るとまたスタスタ進み出す

「邪魔って…みんな隆盛のこと凄いって言ってたじゃん?いつも喧嘩する陽だって認めていたし、それに前に陽みたいに誰からも好かれる性格が羨ましいって」

「くるみが隣に居てくれるなら他の誰かに好かれる必要はありません」

「隆盛…ごめんね。私が勝手な事したから」

くるみは謝るが村瀬は無言でどんどん進んでいく

「…どこ行くの?」

「…」

くるみは諦めて黙って後を追った

駅の方裏を歩くと1件のラブホがあり、隆盛はくるみの手を引っ張って入っていった

「隆盛…私」

「休憩で」

くるみの言葉を遮りフロントで部屋を取る隆盛

「待って!私…」

鍵を受け取るとくるみが言い終わる前に手を引っ張ってエレベーターに乗せる

「隆盛、私…んっん…」

くるみに振り向き頰に手を添えて荒いキスをする

エレベーターが3階に着くとまた引っ張ってくるみを部屋へ連れ込む

「ちょっと待って…痛い」

振りほどこうとするが虚しく扉は後ろでパタンと閉まり、隆盛はまたくるみの唇を舌を入れて塞いだ

「ん、たかもり!聞いて」

「嫌だ!何も聞きたくない!」

大きい声で言われてくるみはびっくりして隆盛を見た

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