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彼女の恋愛

第14章 カレーと彼女

「くるみが早く20歳にならないかな〜。そしたら一緒に飲めるのに」

「私、お父さんに似て酒癖悪そうだからお酒飲まない!」

「え〜?大丈夫よう!私の血も入ってるし」

「それ全然不安だからw」

なによ〜うと拗ねながら美羽は缶ビールを片手にベランダに出たのでくるみは麦茶を飲み干して部屋に戻った

携帯を確認すると隆盛からラインが届いていた

[くるみ、今日はご馳走様でした。とても美味しかったです]

[こちらこそ美味しいさくらんぼご馳走様でした]

[くるみのご家族はみんな暖かいですね]

[今まではこうじゃなかったからホッとして気が抜けた分、明るいのかもね。うるさくなかった?]

[いいえ、心地いい賑やかさだったので今すごく淋しいです]

[またいつでも来てね(^ω^)]

[それでは、明日学校で]

[おやすみ]

携帯を閉じると疲れですぐに眠気を感じですぐに眠りについた



翌朝、くるみは5時に起きると弁当の下準備をしていた

(この前は和風だったから洋風にしよう)

カップグラタンを仕込んで海老に衣をつけて揚げ焼きしていると美羽が起きてきた

「おはよう、今日も朝からご苦労様!」

「お母さんおはよう」

「今日から1週間は帰りが遅くなったりするから夕飯一緒に食べられないかも」

「わかった。仕事忙しいの?」

「おかげさまで!メグと二人でてんてこ舞いだよ」

今まで夜の仕事をしていた美羽は体調が優れず辞めて、今は親友のネットショップ会社で働いている

社員3人の小さな会社なので休みも返上して頑張っている分、家族4人賄える分はお給料を弾んでもらっている

「あまり無理しないでね。また体調崩すよ?」

「大丈夫!最近は葵くんが手伝ってくれるし、家はくるみが守ってくれているから頑張らなくちゃ!」

コーヒーをカップに注ぎながら美羽は支度を始めた

くるみも卵焼きにチキンライスを作り詰め終えると朝ごはんの準備をして支度をした

いつもの時間に家を出てエレベーターで降りるとエントランスの向こうに隆盛の姿が見えた

「隆盛?」

「おはようございます」

フッと笑って手を差し出す隆盛にくるみは近づいてその手を取った

「どうしたの? 朝練は?」

「昨日で大会は終わりましたので暫くはないかと…」

「そうなんだ!びっくりしたよ」

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