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彼女の恋愛

第15章 マーくんと彼女

「普段は全く付けませんが、エッチしている時にくるみの指輪が視界に入ると俺の首輪みたいに思えて興奮しました」

「なにそれ!愛の証〜とかそんな可愛い感じで買ったのに、首輪って…w」

隆盛はくるみの左手薬指にはまっている指輪にキスをして囁いた

「…くるみは俺のもの」

(眼鏡していない隆盛に言われると恥ずかしい…)

「隆盛、眼鏡は?」

「さっきキスした時に外したからその辺に落ちているかと…」

「危ないじゃん。ちゃんと着けて」

眼鏡を拾って手渡すとすみませんと受け取りをかける隆盛

眼鏡越しに着けた指輪をマジマジ見つめるとボソッと呟く

「本物は11年後だな…」

「え?」

「何でもありません。あ、シーツは僕がやりますからくるみは座っていて下さい」


隆盛に送ってもらったくるみは夕飯に招待したが、丁重に断られて家に着くとすぐに夕飯の準備をする

(そろそろ食材足りないから明日まとめて買い出ししよう)

残った野菜を全部使って豆乳鍋を作るとむつみがガッついて食べるがなつみは食欲がないのか箸が止まる

「なつみ、ごはん美味しくなかった?」

「あ、ううん。美味しいよ!」

慌てて掻き込むなつみに違和感を覚えたが後片付けやらで忘れてしまった

むつみとお風呂に入っていると急にバタン!と脱衣所を開ける音がしてなつみが涙目で入ってきた

「私も入る!」

「ちょっとなつみ、3人は狭いよ」

「なつみ、後で入りなよ」

むつみも抗議するがスペースを無理やり作り入り込んできた

「どうしたの?ご飯の時も様子おかしかったけど…瑛人くんと喧嘩した?」

「お姉、聞いてよ!あいつ私に内緒で中島の妹に頼まれて映画を一緒に観たらしいの」

うわーと泣くなつみにくるみは呆れて声をかける

「中島の妹って何歳よ…」

「1コ下だよ!中島瑠璃って言うんだけど超ぶりっ子女で前から瑛人のこと狙ってたんだよ。男の前では蚊も殺せないふりして女子の前では豹変するんだから」

「瑛人くんには下心なくて頼まれたから行ったんでしょ?」

「だからって私に内緒にするとかおかしくない?仕方なくとかなら話してくれてもいいじゃん。…浮気だよ」

「あんた…自分の事は棚にあげて何を」

「私はちゃんと宣言してたから瑛人公認だったもん。でも今回は黙ってたんだよ?私が知らなきゃ闇に葬り去られてたんだよ?」

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