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彼女の恋愛

第15章 マーくんと彼女

「なんでわかったの?」

「クソ瑠璃が宣戦布告してきたんだよ!思い返しただけで腹立つ!小5なんてこの間まで精子だったやつがさ〜」

「なつみと1歳しか変わらないじゃない…しかしすごい子だね、なつみを敵に回すなんて」

「もう悲しいの通り越して頭にきた。《森野先輩みたいな遊び人には〜今野先輩は勿体ないです〜。瑠璃が幸せにします〜♡》だって! 瑛人に言っても瑠璃ちゃんがふざけてるだけだとかで相手にしてくれないし…もう興味失せたわ。なんとか二人まとめて仕返しを…」

何か考え事をしたと思いきやニヤっと口の端を吊り上げるなつみに嫌な予感しかしない

「お姉さぁ、男友達いる?」

「…いない」

「またまた〜! お姉モテるって前に菫ちゃんが言ってたもん」

「陽と相悟くんしかいないよ。隆盛は彼氏だし」

「その3人は瑛人に面割れてるから意味ないんだよ〜。誰か居ない?」

「居ない。早く瑛人くんと仲直りしなよ」

「可愛い妹の頼みを聞いてくれないなんて!なら、あのこと隆盛くんに言っちゃおうかな〜♡」

「なに、あのことって」

「お姉が結婚するって言い張っていた近所のマーくん…」

「絶対だめ!!! なんであんたが知ってるの⁉︎」

なつみの口を塞ぐとンフフ♡と笑う

「日曜日、2時間だけ時間くれる様に頼んでくれる?見た目がカッコ良かったら誰でもいいから」

「菫の方が男友達居そうだけど…」

「相談したらクソ瑠璃コロセって。さすがに手は汚したくないからね」

「…」

「あ〜楽しみ♡ さぁ、プランを練るぞ」

デュフフとニヤニヤ笑うなつみを放ってむつみと2人で先に風呂を出た

部屋に戻り隆盛にラインを返して電気を消すとさきほどなつみが話していたマーくんを思い返す

6歳年長さんの時に近所に住む優しくて面倒見の良い高校生のお兄さんマーくんに片思いをしていたが、ある日彼女を連れたマーくんをみて真っ赤にしてわんわん泣いて困らせた事がある

マーくんはおろおろしてくるみの頭を撫でたり抱っこしたりあやした結果、彼女に自分よりも近所の子が大事なのね!と怒ってフられてしまったのだ

(確か地方の大学に行って会わなくなったけど休みに帰ってくるの楽しみにしてたのに来なかったんだよね。で、そっから会っていなくて…)

記憶がどんどん蘇る

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