彼女の恋愛
第16章 日常的な彼女
くるみはキッチンに向かいオムライスを作り始めた
隆盛は最初むつみにおままごとをさせられていたが、あまりの出来なさっぷりにやめて今はお絵描きをしている
「ほら、描けたよ!…お兄ちゃん下手ー!これ猫?」
「昔から美術は不得意でして…ちなみにこれはキツネです」
「なんでキツネに牙があるのー!」
ゲラゲラ笑いながらむつみは飲み物を取りに行った
隆盛は離れたキッチンで調理するくるみをぼんやり見つめていたがなつみに呼ばれ我に帰った
「それで…瑛人には私が聞いた方がいい?」
「本来ならばそうあるべきですが、先ほどの様子だとお互い素直に話せなそうですから…俺が聞きましょう」
「…ありがとう」
「お礼は後輩が反省するまで取っておいて下さい」
隆盛がフッと笑うとなつみは少しドキッとして顔を赤くした
「そ、そろそろ来るかな…表見てこよ」
なつみは立ち上がり玄関に向かおうとするとタイミングよくインターホンが鳴ったので、モニターの受話器を取る
「はい、…入って」
受話器を置くのと同時に玄関のドアが開き瑛人がひょこっと顔を出した
「こんばんは!お邪魔します」
「瑛人くんいらっしゃい!なつみが急に呼び出してごめんね」
くるみが玄関まで出迎えると瑛人は挨拶をしながらなつみの方に近寄る
「なつみ、で話ってなんだよ?」
「瑛人くんお久しぶりです」
「あ、こんばんは!」
「こんばんは。今日およびだてしたのはなつみさんではなく、俺です」
「隆盛さんが?」
訝しげに隆盛の前に座るとなつみは飲み物を用意して隆盛の隣に腰掛けた
「はい。本来は俺の様な第三者が二人の問題に首を挟むのは間違っていると思いますがやむを得ず申し訳ないことを先に謝ります」
「あ、いや…はい」
「では単刀直入に伺いますが、瑛人くんはなつみさんが好きで今後も交際を続けたいと考えますか?」
「は?」
顔を赤くしながら隆盛を直視する瑛人
「では言い方を変えましょうか…瑛人くんはなつみさんと別れて先日デートをした後輩と付き合いたいと考えますか?」
「…いや、思いません」
姿勢を正しく座っていた瑛人だが隆盛の質問に明らかに嫌悪を示してはーっとため息をついた
「なつみに何聞いたかわかりませんけど、瑠璃ちゃんとは何もないっすよ? ダチの妹です」
「あちらはそう思っていないみたいですが?」
隆盛は最初むつみにおままごとをさせられていたが、あまりの出来なさっぷりにやめて今はお絵描きをしている
「ほら、描けたよ!…お兄ちゃん下手ー!これ猫?」
「昔から美術は不得意でして…ちなみにこれはキツネです」
「なんでキツネに牙があるのー!」
ゲラゲラ笑いながらむつみは飲み物を取りに行った
隆盛は離れたキッチンで調理するくるみをぼんやり見つめていたがなつみに呼ばれ我に帰った
「それで…瑛人には私が聞いた方がいい?」
「本来ならばそうあるべきですが、先ほどの様子だとお互い素直に話せなそうですから…俺が聞きましょう」
「…ありがとう」
「お礼は後輩が反省するまで取っておいて下さい」
隆盛がフッと笑うとなつみは少しドキッとして顔を赤くした
「そ、そろそろ来るかな…表見てこよ」
なつみは立ち上がり玄関に向かおうとするとタイミングよくインターホンが鳴ったので、モニターの受話器を取る
「はい、…入って」
受話器を置くのと同時に玄関のドアが開き瑛人がひょこっと顔を出した
「こんばんは!お邪魔します」
「瑛人くんいらっしゃい!なつみが急に呼び出してごめんね」
くるみが玄関まで出迎えると瑛人は挨拶をしながらなつみの方に近寄る
「なつみ、で話ってなんだよ?」
「瑛人くんお久しぶりです」
「あ、こんばんは!」
「こんばんは。今日およびだてしたのはなつみさんではなく、俺です」
「隆盛さんが?」
訝しげに隆盛の前に座るとなつみは飲み物を用意して隆盛の隣に腰掛けた
「はい。本来は俺の様な第三者が二人の問題に首を挟むのは間違っていると思いますがやむを得ず申し訳ないことを先に謝ります」
「あ、いや…はい」
「では単刀直入に伺いますが、瑛人くんはなつみさんが好きで今後も交際を続けたいと考えますか?」
「は?」
顔を赤くしながら隆盛を直視する瑛人
「では言い方を変えましょうか…瑛人くんはなつみさんと別れて先日デートをした後輩と付き合いたいと考えますか?」
「…いや、思いません」
姿勢を正しく座っていた瑛人だが隆盛の質問に明らかに嫌悪を示してはーっとため息をついた
「なつみに何聞いたかわかりませんけど、瑠璃ちゃんとは何もないっすよ? ダチの妹です」
「あちらはそう思っていないみたいですが?」