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「俺の事は兄貴の友達だから信用出来るし、家族に言えない秘密も他人の俺には相談しやすい…都合のいい他人の兄貴って感じっすよ？」

「クソ瑠璃が私に言ってきたって言ってるでしょ⁉︎」

なつみがテーブルをバン！と叩いて瑛人に怒鳴ると瑛人の眉間にはますますシワが深く刻まれた

「なつみさん、ここは話をする場なので感情的になるなら席を外して頂けますか？」

「は？ここ私の家なんですけど」

隆盛をキッと睨んだが隆盛の眼鏡の奥から芯から凍りつく様な冷ややかな視線を感じて俯いて黙った

「では妹さんに付き合ったのは何か悩みを聞く為だったのですか？」

「それは言えないっす。瑠璃ちゃんに口止めされていますから」

「ではハイかイイエでお答えください…観たい映画のチケットがあるが付き合ってくれる人がいないので一緒に見て欲しいと頼まれた？」

「…ハイ」

「その事をなつみさんに言わないでと頼まれた」

「ハイ」

「瑛人くんには妹さんに対して恋愛感情はない」

「ハイ」

「今後もなつみさんと付き合っていきたいと思う」

「…ハイ」

「じゃあ何でクソ瑠璃を信じて、私の言うことを信じてくれないの⁉︎」

「なつみに何回も説明したのに聞く耳持たないからだろ？ 瑠璃ちゃんが俺を好きなはずないって」

「それは瑛人だって同じでしょ？だいたいあの子の本性を知らないから！」

二人してぎゃあぎゃあ騒ぎだしたので隆盛が仲裁する

「お静かに…瑛人くんが今後もなつみさんと付き合っていきたいと思うなら彼女の意見にも耳を傾けるべきなのでは？」

「普通ならそうですけど…瑠璃ちゃんとの付き合いは長いからなつみよりも彼女のことは理解しているつもりです。瑠璃ちゃんは口下手だから誤解されやすい子ですが本当は優しい子なんです」

「わかりました…では実際に日曜日に妹さんに本心を聞くとしましょう」

「「は？」」

なつみと瑛人がポカンと隆盛をみた

「だから瑠璃は男の前だと本性見せないんだってば！」

「日曜のサッカーの応援、俺が付き合いますよ」

「え⁉︎」

キッチンで聞き耳を立てていたくるみもびっくりして隆盛をみる

「瑛人くん…気を悪くしないで下さいね？俺は瑛人くんとなつみさんの言い分をどちらも半分ずつ合っていると思います。そこで彼女の真意を確かめたい」

「でも…」

「どうすればいいの？」