彼女の恋愛
第17章 不思議の国の彼女
《双子のディーとダム》
目を覚ましたくるみは辺りを見てしばらく固まった
(ここどこ?)
葉っぱのベッドで寝ていたはずが起きると鬱蒼とした暗い森の中に横たわっていた
花が咲いていたり果実が生い茂っていた芋虫の森とは明らかに違い見た目が毒々しいキノコやけたたましい獣の鳴き声がどこからか聞こえる
「あ、もしかしてマーくんが言ってた時間が過ぎたから追い出されちゃったのかな」
遠くにそびえ立つ大きな木は先ほどまでは紫色だったが、いつの間にか白に変わっていた
「あんなに激しく変わるんだ…しかし、ここ何処だろう」
くるみは辺りをキョロキョロ見渡しながらまっすぐに歩き出した途端に頭から芋虫の声が聞こえた
(くるみ聞こえるか?)
「マーくん!起きたら変な森に居たの…ここどこ?」
(森か…ここじゃなければ双子のところだな。さっき俺が言った事は覚えているか?)
「長い時間は居られないってやつ?」
(そうだ、時間が過ぎたから他の場所へ移されたんだ。じきに術の効果がなくなって話せなくなるからよく聞け)
「え、やだ!怖いから話していたいよ…」
(ハートの女王には気をつけろ。この世界の連中はみなお前を傷つける事は出来ないが、女王だけは別だ)
「ハートの女王…」
(それと双子の住む森は何でも忘れてしまう森だ。使い魔をやるから忘れたくない事はメモをしろ、いいな?)
「マーくん!ねぇ、マーくん?」
頭から声がしなくなりくるみは少し怖気付くが一歩進むと美しい蝶が現れた
「綺麗な蝶々…」
触ろうとすると跡形もなく消えてペンとメモ帳が現れた
「マーくんの言ってた使い魔さんだったのね…ええと、この世界のルールと」
くるみは芋虫の言っていた事と芋虫との行為を簡単にメモにした
(エッチした後にマーくんと離れたくなかった事は書かないでおこう)
ポケットにメモ帳とペンを仕舞うと再び歩き出した
しばらく歩くと近くから喧嘩をしている声が聞こえてきた
「ちょっ! お前マジ何してんの⁉︎」
「お前がそんなとこに置いてるからだろ」
「俺のムギちゃんが…アロンアルファ!」
「そこまで壊れたらムリだろ、新しいの買えば?」
「ふざけんなし! お前、俺の大事な嫁に何してんだよ⁉︎」
声のする方に近づき大きな蜘蛛の巣を潜ると言い争う二人の姿が見えた
「葵さん、楓さん!」
目を覚ましたくるみは辺りを見てしばらく固まった
(ここどこ?)
葉っぱのベッドで寝ていたはずが起きると鬱蒼とした暗い森の中に横たわっていた
花が咲いていたり果実が生い茂っていた芋虫の森とは明らかに違い見た目が毒々しいキノコやけたたましい獣の鳴き声がどこからか聞こえる
「あ、もしかしてマーくんが言ってた時間が過ぎたから追い出されちゃったのかな」
遠くにそびえ立つ大きな木は先ほどまでは紫色だったが、いつの間にか白に変わっていた
「あんなに激しく変わるんだ…しかし、ここ何処だろう」
くるみは辺りをキョロキョロ見渡しながらまっすぐに歩き出した途端に頭から芋虫の声が聞こえた
(くるみ聞こえるか?)
「マーくん!起きたら変な森に居たの…ここどこ?」
(森か…ここじゃなければ双子のところだな。さっき俺が言った事は覚えているか?)
「長い時間は居られないってやつ?」
(そうだ、時間が過ぎたから他の場所へ移されたんだ。じきに術の効果がなくなって話せなくなるからよく聞け)
「え、やだ!怖いから話していたいよ…」
(ハートの女王には気をつけろ。この世界の連中はみなお前を傷つける事は出来ないが、女王だけは別だ)
「ハートの女王…」
(それと双子の住む森は何でも忘れてしまう森だ。使い魔をやるから忘れたくない事はメモをしろ、いいな?)
「マーくん!ねぇ、マーくん?」
頭から声がしなくなりくるみは少し怖気付くが一歩進むと美しい蝶が現れた
「綺麗な蝶々…」
触ろうとすると跡形もなく消えてペンとメモ帳が現れた
「マーくんの言ってた使い魔さんだったのね…ええと、この世界のルールと」
くるみは芋虫の言っていた事と芋虫との行為を簡単にメモにした
(エッチした後にマーくんと離れたくなかった事は書かないでおこう)
ポケットにメモ帳とペンを仕舞うと再び歩き出した
しばらく歩くと近くから喧嘩をしている声が聞こえてきた
「ちょっ! お前マジ何してんの⁉︎」
「お前がそんなとこに置いてるからだろ」
「俺のムギちゃんが…アロンアルファ!」
「そこまで壊れたらムリだろ、新しいの買えば?」
「ふざけんなし! お前、俺の大事な嫁に何してんだよ⁉︎」
声のする方に近づき大きな蜘蛛の巣を潜ると言い争う二人の姿が見えた
「葵さん、楓さん!」