彼女の恋愛
第17章 不思議の国の彼女
ペチペチ頬を叩かれるとくるみは薄っすら目を開けた
「葵さん?良輔さんも…」
ぼうっとしながら名前を呼ぶとディーと猫はホッとした様だ
「ダムの野郎…許さね!」
「あのまま女王の城に送り込む?」
「「いいねー」」
二人は顔を見合わせて黒い笑顔を浮かべている
「ん? あれ、私…」
「いいの、いいの!何も思い出さなくて。ここは忘れの森だから!」
「そう!嫌なことは全部忘れな? ダムの事もね」
「は、はい」
二人の言い方が怖くて思わず頷いた
「さて、そろそろ葉っぱの色が変わる頃だな…くるみちゃんが他に飛ばされる前に俺の家に保護する」
猫がディーに告げると忌々しそうに下に置いてある宝箱をドンと蹴飛ばした
「おい、厄介なのが起きちゃうぞ!」
「大丈夫。ぶち込む前に麻酔弾2発撃っといたから!くるみちゃんをお前の家に連れて行った後にこれハートの城に届けてくれ」
「はぁ?俺が?」
「さっきの追跡でバギー壊れたんだよ、お前テレポート使えるしいいだろ?」
「制限距離あるの知ってんだろ⁉︎」
「数回に分ければ?」
二人が何かを言い合っている間に遠くの木の葉っぱの色が変わっていく
「あ、葉っぱの色が緑に…」
「え⁉︎」
「やバッ‼︎」
慌てて猫がくるみに手を伸ばしたがくるみの体は宙に高く浮くとすごい速さで飛んでいく
途中に遠くに見えていた大きな木の近くを通った
木の上で一角獣のユニコーンの兜を被り白の甲冑を着た創によく似た人物は淋しそうに遠くの方を眺めているのを見つけた
「創先輩?」
「くるみちゃん!」
ユニコーンはくるみに気付いて手を差し伸べようとしたがすごい速さでくるみの体を進んで行ってしまった
(くるみちゃん!あの方角はまさか…)
くるみの飛んで行った方角を見て急いで木から降りていった
「もういや〜っ!」
ミニのワンピースを必死に抑えながら飛んでいるくるみはクルクルと回転しながらボスッと何かに引っかかった
「ぅぷっ!…なにこれ!」
見るとライオンとユニコーンの紋章の旗に引っかかった様だ
「何はともあれ止まって良かっ…きゃーっ!」
旗に引っかかった事で今度は真っ逆さまに落ちる
地面が見えてくるみはギュッと目を強くつぶったが、ふわりと浮いて何かに抱きかかえられた
「大丈夫?くるみちゃん」
「あ、あなたは…」
「葵さん?良輔さんも…」
ぼうっとしながら名前を呼ぶとディーと猫はホッとした様だ
「ダムの野郎…許さね!」
「あのまま女王の城に送り込む?」
「「いいねー」」
二人は顔を見合わせて黒い笑顔を浮かべている
「ん? あれ、私…」
「いいの、いいの!何も思い出さなくて。ここは忘れの森だから!」
「そう!嫌なことは全部忘れな? ダムの事もね」
「は、はい」
二人の言い方が怖くて思わず頷いた
「さて、そろそろ葉っぱの色が変わる頃だな…くるみちゃんが他に飛ばされる前に俺の家に保護する」
猫がディーに告げると忌々しそうに下に置いてある宝箱をドンと蹴飛ばした
「おい、厄介なのが起きちゃうぞ!」
「大丈夫。ぶち込む前に麻酔弾2発撃っといたから!くるみちゃんをお前の家に連れて行った後にこれハートの城に届けてくれ」
「はぁ?俺が?」
「さっきの追跡でバギー壊れたんだよ、お前テレポート使えるしいいだろ?」
「制限距離あるの知ってんだろ⁉︎」
「数回に分ければ?」
二人が何かを言い合っている間に遠くの木の葉っぱの色が変わっていく
「あ、葉っぱの色が緑に…」
「え⁉︎」
「やバッ‼︎」
慌てて猫がくるみに手を伸ばしたがくるみの体は宙に高く浮くとすごい速さで飛んでいく
途中に遠くに見えていた大きな木の近くを通った
木の上で一角獣のユニコーンの兜を被り白の甲冑を着た創によく似た人物は淋しそうに遠くの方を眺めているのを見つけた
「創先輩?」
「くるみちゃん!」
ユニコーンはくるみに気付いて手を差し伸べようとしたがすごい速さでくるみの体を進んで行ってしまった
(くるみちゃん!あの方角はまさか…)
くるみの飛んで行った方角を見て急いで木から降りていった
「もういや〜っ!」
ミニのワンピースを必死に抑えながら飛んでいるくるみはクルクルと回転しながらボスッと何かに引っかかった
「ぅぷっ!…なにこれ!」
見るとライオンとユニコーンの紋章の旗に引っかかった様だ
「何はともあれ止まって良かっ…きゃーっ!」
旗に引っかかった事で今度は真っ逆さまに落ちる
地面が見えてくるみはギュッと目を強くつぶったが、ふわりと浮いて何かに抱きかかえられた
「大丈夫?くるみちゃん」
「あ、あなたは…」