彼女の恋愛
第7章 不穏な予感の彼女
「そんなことはどうでもいいんです」
「す、すみません」
村瀬はイライラしたように続けた
「僕は毎日あなたを見ていました。同じ歳でやりたい事も沢山あるのに自分の時間を犠牲にし、親を支え妹達の世話をする姿に尊敬すらしていました。なのに何故…矢川なんですか?」
「え?」
くるみは目を丸くした
「もう一度聞きましょうか、なぜ矢川なんです?」
「 それは陽が好きだから」
村瀬はまっすぐくるみを見ている
くるみはその視線から逃れようと俯いた瞬間、すごい力で引き寄せられ抱きしめられた
「ちょっ!村瀬くん⁉︎」
持っていた買い物袋が落ちた
「…僕じゃいけませんか?」
搾り出すような声が上から聞こえた
「ごめんなさい、私…あの…離して?」
村瀬は2分程抱きしめた後、パッと離して落ちたスーパーの袋をくるみに持たせた
「割れものがあったら弁償します。それでは」
一方的に話すと去ってしまった
くるみはしばらくその場で立ちすくんだ
(なにが起きたの?…弁償? いや、まずは落ちつこう)
マンションに着くまでにくるみはあったことを整理して家路についた
夕飯を済ませてむつみをお風呂に入れる
「むつ、10数えて?」
「いーち、じゅーう、ひゃーく」
「ちゃんと数えて!姉ちゃんおーこーるよー」
「きゃあ!」
むつみはまだ小学2年生だ
まだまだ甘えたい年頃だが多忙な母が構ってあげられない分、くるみが甘やかしている
「お姉!携帯鳴ってるよ」
なつみが携帯を持ってきた
「後でかけるからいいよ」
「でもヨウくんだよ?早く出なよ」
なつみが変な気をつかう
も〜と言いながら電話に出た
「もしもし?」
「あれ?電話変かも?」
「いまお風呂入ってるの。なつみが陽からだったから持ってきてくれたんだけど…折り返すよ」
「了解!じゃあまた後で」
携帯を切った瞬間に電話が鳴った
くるみは陽からだと思いディスプレイを見ないで出た
「もしもし?」
「もしもし」
「…だれ?」 「だれ〜?」
むつみが真似をする
「夜分にすみません。村瀬です」
「村瀬くん⁉︎」 「むらせってだれー?」
「妹さんですか?」
「あ、はい。 あの何で番号知っているの?」
「知り合いの知り合いを辿り連絡先を聞きました」
「そうですか…」
「す、すみません」
村瀬はイライラしたように続けた
「僕は毎日あなたを見ていました。同じ歳でやりたい事も沢山あるのに自分の時間を犠牲にし、親を支え妹達の世話をする姿に尊敬すらしていました。なのに何故…矢川なんですか?」
「え?」
くるみは目を丸くした
「もう一度聞きましょうか、なぜ矢川なんです?」
「 それは陽が好きだから」
村瀬はまっすぐくるみを見ている
くるみはその視線から逃れようと俯いた瞬間、すごい力で引き寄せられ抱きしめられた
「ちょっ!村瀬くん⁉︎」
持っていた買い物袋が落ちた
「…僕じゃいけませんか?」
搾り出すような声が上から聞こえた
「ごめんなさい、私…あの…離して?」
村瀬は2分程抱きしめた後、パッと離して落ちたスーパーの袋をくるみに持たせた
「割れものがあったら弁償します。それでは」
一方的に話すと去ってしまった
くるみはしばらくその場で立ちすくんだ
(なにが起きたの?…弁償? いや、まずは落ちつこう)
マンションに着くまでにくるみはあったことを整理して家路についた
夕飯を済ませてむつみをお風呂に入れる
「むつ、10数えて?」
「いーち、じゅーう、ひゃーく」
「ちゃんと数えて!姉ちゃんおーこーるよー」
「きゃあ!」
むつみはまだ小学2年生だ
まだまだ甘えたい年頃だが多忙な母が構ってあげられない分、くるみが甘やかしている
「お姉!携帯鳴ってるよ」
なつみが携帯を持ってきた
「後でかけるからいいよ」
「でもヨウくんだよ?早く出なよ」
なつみが変な気をつかう
も〜と言いながら電話に出た
「もしもし?」
「あれ?電話変かも?」
「いまお風呂入ってるの。なつみが陽からだったから持ってきてくれたんだけど…折り返すよ」
「了解!じゃあまた後で」
携帯を切った瞬間に電話が鳴った
くるみは陽からだと思いディスプレイを見ないで出た
「もしもし?」
「もしもし」
「…だれ?」 「だれ〜?」
むつみが真似をする
「夜分にすみません。村瀬です」
「村瀬くん⁉︎」 「むらせってだれー?」
「妹さんですか?」
「あ、はい。 あの何で番号知っているの?」
「知り合いの知り合いを辿り連絡先を聞きました」
「そうですか…」