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彼女の恋愛

第8章 夏休みの彼女

「なんだこれ!マジ辛!」

「今ならクッパみたいに火吹けるぜ」

「もはや食べ物じゃないよ〜唇いたい〜」

「え?菫ちゃん唇痛いなら俺がチューして治してあげようか?」

「はい、それ要らないからマンゴーラッシー頼んで!」

しくしく泣くそぶりをして良輔はマンゴーラッシーを5つ頼んだ

「くるみちゃんモリモリ食ってるけど辛くないの?」

「辛いけど美味しいですよ?」

「マジか!スゲーな」

「こう華奢に見えて胃は鋼鉄で出来てるんだよ」

ほとんどが食べきれず残し、ワイワイ楽しい食事も終わった

帰りは良輔が運転して葵、楓、菫は爆睡してしまった

途中、助手席で眠っていた葵だが気を使って後ろのくるみと交代した

「くるみちゃんも寝ていいんだよ?」

「大丈夫です」

「ありがとう。実を言うと話し相手がいて助かった!」

「みなさんはしゃいで居ましたからね」

「俺も水着のくるみちゃんと遊べば良かった; 今度サークルのBBQにもおいでよ!」

「いいんですか?」

「くるみちゃんなら大歓迎♡ 野郎ばかりだけど変なことするやつもいないし、菫ちゃんと気楽においでよ」

「楽しそうですね。時間が合えばぜひ!」

「あ、無難な返しだね… まー野郎ばっかりだから彼氏が心配しちゃうかなw」

「菫やお兄さん達と一緒だから大丈夫だとは思いますけど…ヤキモチ妬きではありますねw」

「付き合って長いの?」

「もうすぐ4ヶ月のホヤホヤですよ」

「…そうなんだ。じゃあもう少し早く出会ってれば俺にもチャンスはあったのかな?」

赤信号で車が止まりくるみを真っ直ぐ見つめる良輔

日差しが良輔の金髪を照らしてキラキラして見える

「…冗談だよw」

返答に困り黙っていたくるみに少し笑って言うと信号が変わり再び前を向き運転した


菫の家で休憩して家に帰ったくるみはかばんの中から洗濯物を取り出すと良輔がくれたマルボロの箱が落ちた

帰りの車で冗談だよと笑った良輔を思い出して少し物思いにふけたが妹達の声で我に帰る

「お姉!海楽しかった?」

「うん。楽しかったよ!これお土産貰っちゃった」

「うわーキレー!」

むつみが貝殻をひとつひとつ手に取って楽しそうに見つめる

「なつみ、今日はむつプール連れてってくれてありがとう!」

「お姉がデートなら仕方ないよね」

「デートじゃないよw」


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