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彼女の恋愛

第8章 夏休みの彼女

「葵さん、お邪魔しています。一昨日はありがとうございました!」

「あら、くるみちゃん葵と知り合いだったの?」

「一昨日、一緒に海行ったんだよ。それにしても可愛いね、浴衣がすごく似合ってる」

「ありがとうございます。なんかちょっと恥ずかしいです;」

じーっと二人の様子をみてマミーがぽんっと手を叩く

「葵!あんた彼女いなかったよね?くるみちゃんうちの息子と結婚とかどう?」

「へ?」

「ちょっ!急に何言いだすんだよ!」

葵もマミーの発言に慌てている

「だいたいくるみちゃんには彼氏がいるんだよ」

「でも結婚は別でしょ?やっぱりこういうのは早めに予約しておかないと。あ、こんな髭面のロン毛が嫌だったら楓でもいいのよ?」

「あ、あの…」

くるみが返事に困っていると菫が助け舟を出す

「はいはい。くるみが困っているからお終い!葵、暇なら駅まで送ってよ」

「はぁ?今日、花火大会でどこも混んでるんだぞ?」

「可愛い妹の頼みじゃんよ〜。くるみも慣れない下駄で歩かせたら可哀想でしょ?」

「ったく…!1つ貸しだからな」

葵に車で送ってもらい駅に着いた二人

見ると待ち合わせ場所に陽と相悟が待っていて気付いたのかこちらに近づいてくる

「葵さん、送って頂いてありがとうございました!」

「マジ、サンキュ〜」

陽達を視界に捉えた葵は意地悪そうな笑みをして、くるみの頭をポンと撫でた

「くるみちゃんの頼みならお安い御用だよ。今度また遊んでね?」

陽が一瞬ムッとした顔をしてくるみ〜!と声をかけた

「はい。では失礼します!」

「葵、じゃあね〜」

葵は運転席に戻るとバイバイと手を振って走り去って行った

「今の人、松岡の兄貴?」

陽がくるみに聞く

「うん。菫の双子のお兄さん、葵さんだよ。」

「ふ〜ん」

葵が走り去った方向を見ていた陽だが気持ちを切り替えて改めてくるみをみた

「浴衣じゃん♡」

「菫のいとこのお姉さんから貰ったんだよ。変じゃないかな?」

「全然!むしろ可愛すぎ!」

ぎゅーっとくるみを抱きしめて引き寄せる

「陽!人いっぱいで恥ずかしいからやめて!」

「やだよ♪」

「いちゃつくのは2人っきりになってからにしてくれる〜?あんた海綿体で出来てるんじゃないの〜?」

「うるせー!」

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