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彼女の恋愛

第3章 告白される彼女

「もしもし〜? くるみ〜?」

「菫!どうしよう!」

くるみは陽からの告白を菫に相談した

「ちょっ、ちょっと〜 どうしたの〜?」

「こ、告白された」

「マジ!誰から⁉︎」

「…矢川 陽くん。でも偽告白かもしれない」

「え〜?そういうタイプには見えないけど〜?じゃあ断っちゃったの〜?」

「明日、みんなと合流する前に会うことになったけど、どうしよう?」

「い〜んじゃない? 付き合えば〜?矢川、顔は悪くないよw」

「でも矢川くんのこと、私なにも知らないし…仮に本当の告白だとしたら真剣に伝えてくれた彼に悪いじゃん」

「そう〜?何も知らないでお断りするのも失礼じゃない?私ならとりあえず付き合ってみるけど、決めるのはくるみだからね〜」

「う〜ん。わかったもうちょっと考えてみる」

「真面目過ぎ♡ そこがくるみの良いとこでもあるけど〜もっとラフに考えてみ? じゃあネ!」

菫との会話を終えてくるみは家事をこなしながら、多いに悩み考えた
その日は妹達の宿題を手伝っていたが、いつもより集中できなかった

翌朝、待ち合わせの駅まで電車に乗っていると菫からLINEがきた

【考えすぎるなo(`ω´ )o 後でどうなったか報告するように!】

はぁ〜と溜息が出た
改札を出ると待ち合わせの時間前だったが既に陽が立っていた

「うす!」

「待たせた?ごめんね」

「いや、俺が落ち着かなくて先に来ちゃった」

「そっか」

「ここでは何だしカフェに行く?」

「う、うん」

カフェに着くと陽は対面式ではなく1人掛けカウンターにくるみを座らせアイスカフェラテとアイスコーヒーを持ってきた

「ん!甘いのでよかった?」

「あ、ありがとう」

お礼を言いながらお財布を出そうとするくるみを陽は制した

「俺の所為で早く来てもらったんだから奢らせてよ?」

「でも、悪いよ…」

「いいから! どうぞ!」

「じゃあ、イタダキマス」

「ん」

くるみがカフェラテを飲んだのを見て、優しそうな笑みを見せる陽

くるみは陽に気付かれないようにそっと彼を見た

無造作な短めのマッシュヘア、春らしいマリンボーダーに紺のフード付きパーカー、緩めのデニムを着こなす陽は確かにかっこいい

アイスコーヒーをストローで掻き回す仕草に見とれていたくるみだがカフェラテを一口飲んで落ち着かせた

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