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彼女の恋愛

第8章 夏休みの彼女

「その子に何か用?」

「…どちら様ですか?」

2人からどす黒いオーラが放たれる

「圭さん!帰ったんじゃないんですか?」

くるみが話しかけると圭はプイッと横を向く

「あんなの口実に決まっているだろ、女の子1人に出来ないから」

「そうだったんですか?すみません;」

ペコッと謝るくるみを見て村瀬は圭の手を振りほどきくるみに聞いた

「どちら様です?」

「陽のお兄さんの圭さんです」

「そういうあんたは誰だよ?」

圭が挑発する様に村瀬に話しかける

「彼女と同じ学年の村瀬と言います。兄弟揃って失礼な方達ですね」

「なんだと?」

「ちょっ!ちょっと待って!なんで喧嘩になるんですか!」

くるみが慌てて仲裁すると2人は押し黙ったが相変わらずどす黒いオーラは消えない

「さっきも言ったけど変な連中が多いから早く帰りなよ」

圭が少しイライラしながらくるみに話しかける

「わかっています…でも陽と話さないと私帰れません」

村瀬はくるみの様子を見て陽と何かあった事を悟った

「これもさっき言ったけどあいつはほっといても大丈夫なヤツだから、早く帰れ」

「…」

くるみは自分がどうしたいのか分からなくなり俯いてしまった

圭は泣かせたと思いオロオロしだした

「おい?泣いているのか?急にどうしたんだよ」

「ちょっと黙って頂けますか?」

村瀬がイライラしながら圭を威嚇する

「彼女を追い詰めるような言い方はやめて下さい。それに泣かしたら誰であろうと許しません」

「なんなんだよ!あんたは関係ないだろ?」

「関係あります。あなたこそ引っ込んでてもらえますか?」

またもやどす黒いオーラが全開の時に電話が鳴った

ディスプレイをみると菫からだった

「くるみ〜、ちょっと聞いてよ〜!いまどの辺にいる〜? 相悟ったら酷いんだよ!」

「菫…いま駅前にいるの」

「へ?なんで〜? まさか矢川がラブホに連れ込もうとしているとか?」

「ちょっと喧嘩しちゃってはぐれちゃったの」

「こんなところで⁉︎ 一人だよね。すぐ行くから動かないで!」

「菫!一人じゃないの。村瀬くんと陽のお兄さんと一緒」

「…なんで?」

「…かくかくしかじかで。だから会場には居ないから」

「わかった〜何かあったら連絡ちょうだい?うちらも矢川に連絡してみる〜」



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