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第8章 ~彼女の本心~
数分後、直生は花音に会いに報道陣が集まっているブースへと来ていた。
「花音、時間があるなら少し話せる?」
「直生さん、大丈夫なんですか?
怪我のほう。」
心配顔で花音はそう聞いてきた。
「うん、大丈夫だよ。
もう骨もくっついたしね。
だから、花音が責任感じる必要もうないよ?」
直生はそう言って、穏やかに笑みを浮かべる。
「……直生さん。」
複雑な心境で花音は直生を見た。
傍に居る理由が直生の怪我への責任としてだった花音は、
その理由がなくなってしまったことで、
心にぽっかり穴が開いてしまったかのように寂しさを感じてしまった。
もう、傍にいられない?
(嫌だ。直生さんの傍を離れるなんて……。)
そう感じてしまったことで、
花音はようやく自分の本心に気づく。
(私、直生さんのこと……好きなんだ。)
「あ……、やばい。もう用意しなきゃ。
……じゃな、花音。花音も仕事頑張れ。」
腕時計で時間を確認し、直生はそう言ってピットへと踵を返す。
そんな後姿を見て、花音は思わず声をかけていた。
「直生さんっ!
あの、仕事終わってからピットへお邪魔してもいいですか?」
「花音、時間があるなら少し話せる?」
「直生さん、大丈夫なんですか?
怪我のほう。」
心配顔で花音はそう聞いてきた。
「うん、大丈夫だよ。
もう骨もくっついたしね。
だから、花音が責任感じる必要もうないよ?」
直生はそう言って、穏やかに笑みを浮かべる。
「……直生さん。」
複雑な心境で花音は直生を見た。
傍に居る理由が直生の怪我への責任としてだった花音は、
その理由がなくなってしまったことで、
心にぽっかり穴が開いてしまったかのように寂しさを感じてしまった。
もう、傍にいられない?
(嫌だ。直生さんの傍を離れるなんて……。)
そう感じてしまったことで、
花音はようやく自分の本心に気づく。
(私、直生さんのこと……好きなんだ。)
「あ……、やばい。もう用意しなきゃ。
……じゃな、花音。花音も仕事頑張れ。」
腕時計で時間を確認し、直生はそう言ってピットへと踵を返す。
そんな後姿を見て、花音は思わず声をかけていた。
「直生さんっ!
あの、仕事終わってからピットへお邪魔してもいいですか?」